時は平安のある春のころ、天桃山の瑞調寺近くの森に白い鳥が姿を見せるようになった。気味の悪いことに、鳥は夜な夜な文殊丸の名をさえずり続けていた。僧侶たちは、鳥に死霊が取り憑いているのではないかと怯え、調伏を冬弦に頼む。そんななか瑠璃若とウロは、興味津々で鳥を見に出かけるー。恋しい人、親、子を想う心、人を赦し受け入れる心を、優しい眼差しで描いた愛のお話。
時空をこえ、廃されし帝王に残されたものとはー帝国の崩壊、栄華の終焉。衰え、敗れ、滅び、流される時、そこにはただ神の欠片だけがあった。
「七兵衛…」小間物屋『岩城屋』に付け火をし、青柳剣一郎に捕らえられた男・伝蔵が呟いた名。店を辞めさせられたことへの逆恨みの所業だとして伝蔵は死罪となるが、剣一郎は正体の分からない「七兵衛」と『岩城屋』に秘密があるのではないかと疑念を抱く。やがて、伝蔵に関わる人間も相次いで殺され、剣一郎にも刺客の手が…!シリーズ最高潮の十七弾。
女だてらに武の道を選んだ毛利玄達は、男装し諸国をめぐっている。同じく放浪を続ける腐れ縁の柳生十兵衛に、何かとちょっかいを出されつつも研鑽に励んでいる。ある時“卜伝”と名乗る人物に出会い、そのふるまいに感銘を受けるが、十兵衛によると、彼には見過ごせぬ裏がありそうで…。隻眼の剣豪、女武者と共に謎に挑む!期待の新鋭の放つ、傑作書き下ろし時代ミステリ短編集。
韓国の人とのコミュニケーションを楽しみながら、「私だけの旅」をしたい人のために、必ず活用できるやりとりをピックアップ。本文はすべてハングル&フリガナ表記。韓国語初心者でもチャレンジできる。
人間存在の根源を問う、全米図書賞候補作。フリークス版『百年の孤独』。傾きかけたサーカスの団長が計画した「お金をかけずにサーカスを再建する方法」とは、妊娠中の妻にありとあらゆる毒薬を飲ませて、見世物用のフリークスを誕生させることだった。親に望まれて生まれたフリークス同士の切なくも哀しい「異形の愛」は、信者自らが手足を切り落とすという破壊的な身体損傷カルトを生み出してしまう。からだの異形とこころの異形、ふたつの異形が交差する愛と憎悪の行きつく先は…。
つながりが紡ぐことば、被災地から踏み出す教育再生への一歩。
東京内戦の跡地に肝だめしにやって来た俺たちは、“零”の災厄の数、カラスと出会う。彼を見て、安藤照子さんーアンデレは動揺していた。その晩、俺の家を突然訪ねてくるアンデレ。「…一緒に行ってくれたら、1つだけ何でも言う事聞くって言ったら…?」アンデレは俺が向かった地下には、あるはずのない電車が走っていた。中から現れたのは執行官ディエゴと、雪名。「誠一君は、どうしてアンデレさんと一緒に来たのかな?」なぜかモジモジする雪名と共に、俺は地下奥深くである秘密を手に入れるー。“数”の異能力バトル、第4弾開幕。
寛永十四年、異国にて客死したはずの高山右近が突如帰国した。異形のキリシタン忍法を操る神聖ハポン騎士団が右近を襲撃するも、柳生十兵衛の豪剣が辛くもこれを阻む。やがて十兵衛の前に現れた美少年・天草四郎の正体に十兵衛は驚愕する!荒山流“柳生伝奇”の最高傑作。
ファンタジー、叙事詩、おとぎ話ー全ての物語の原点は神話にある。神話の世界をひもとけば、民族や文化のルーツ、そして人間の心の深層までもが見えてくる。人類や死の起源、英雄伝説、洪水神話など、世界に共通する13の主要テーマを選定し、分野別、項目別に紹介。各地の特性をくわしく解説しながら、地球上に誕生した民族、種族の歴史とその本性に深く迫る。世界的視野で各地の神話を収録した「神話事典」の最高峰。
美しい金髪を自慢するメドゥーサ。ある日メドゥーサは、老婆に「ほんとうに美しい髪かどうか、洞窟の光にあててごらん」と言われ、洞窟に連れていかれる(『蛇となったメドゥーサ』より)。今から数千年前に、ギリシア・ローマ諸民族の間に伝わった英雄伝や詩が集まってできた『ギリシア神話』。言葉や地名となって現代にも残っている“古代からのメッセージ”を開いてみませんか?
近年のOSにも通じる基本アイディアを約1万行で実現したUNIX 6th Editionのソースコードを徹底解説。コンピュータシステムの全体像を理解する。