東日本大震災の津波で、壊滅的な被害を受けた岩手県陸前高田市。そこで、文化四年(一八〇七年)から続く老舗醤油蔵八木澤商店は、二〇〇年以上の歴史を持つ土蔵や杉桶、そして醤油屋の命である「もろみ」を津波で失った。誰もが「終わった」と思ったが、九代目の河野通洋は震災から五日目にして「必ず再建する」と社員を前に約束する。醤油をもう一度つくれる日を夢見て、必死に再建を目指す社員たち。そんな中、伝統の醤油復活のために不可欠なもろみが思いがけないところで見つかるが、それは彼らが直面する困難の序章に過ぎなかった…。河野をはじめ、八木澤商店の社員たち、そして陸前高田の人々の五年間の苦闘を、緻密な取材で描くノンフィクション。
そっくりな動物の違い、いくつ知っていますか?空飛ぶ座布団・ムササビ!風に舞うハンカチ・モモンガ!誰かに話したくなる動物80種!
江戸時代の「魔物を退治してくれた犬」や「自分を犠牲にして主人を助けた犬」「主人のかわりにお伊勢参りをした犬」をはじめ、渋谷の忠犬ハチ公、雪崩から主人を救った新潟の忠犬タマ公、小樽の消防犬ぶん公、東京のチロリの記念碑、郡上の交通事故で片足を失った盲導犬サーブ、松山の目が見えない犬ダンなど、全国各地の忠犬・愛犬の像約60体を紹介する。
『三国志』をはじめ長年中国歴史小説を書き続ける著者が、自らの歴史観、世界観、小説観を余すところなく開陳した一冊。『三国志』をめぐる多彩な論考と、五木寛之、井上ひさし、宮部みゆきらとの歴史小説をめぐる対話、さらには碩学・白川静との中国古代史をめぐる対話など、読者を宮城谷昌光の世界へと誘う最良のガイドブック。
「お前なんかに…屈するものか」ブランチャード公爵直属の『白獅子の騎士団』の団長を務める女騎士クレアは屋敷に侵入した賊ージョンを取り逃がしたばかりか、追走の末に負傷したところを助けられる。公爵の愛人という噂と異なる初心なクレアの言動にそそられたジョンは、官能で矜持も忠誠心も奪おうとしてきて…。そんな人に言えない一夜を過ごしたクレアだが、王宮の仮面舞踏会でジョンと再会し…。
「貴様は…死んだはずだ…」断末魔の敵が指さす前で、血染めの剣と青白い月のごとき美貌を誇る怪剣士。将軍家指南役にして幕府総目付たる柳生但馬守宗矩ー彼には3人の息子がいた。長男・十兵衛三厳、三男・主膳宗冬。そして次男・刑部友矩は、若くして亡くなった。だが、彼は甦っていたのだ。しかも、「離魂術」によって蘇生したもうひとりの自分(ドッペルゲンガー)を操る存在として。この世にありえぬ妖剣を操る第二の刑部を、但馬守は幕府の火急なトラブルを解決すべく送り出す。その行方に立ち塞がる奇怪なる敵とはー。将軍家光の脳を別人のものと入れ替えんとする怪医師フランク・N・スタイン。柳生とともに将軍指南役の座にありながら、一派統一の計に応じて牙を剥く小野派一刀流総帥・小野次郎右衛門忠常。そして、仙台藩の暗躍に再び登場する怪医師スタイン。二人の刑部は彼らと打ち破れるのか!?菊地時代小説の決定版!
全国の御朱印を都道府県ごとに掲載。一の宮、東照宮、護国神社の神社巡礼。西国三十三所や宇佐神宮六郷満山などの霊場巡礼。眺めて癒される御朱印を紹介。
往時を偲ばせる石垣や土塁、郭の痕跡などが訪れる者を魅了する中世城館跡。宮城・福島・山形の三県から精選した名城六六を紹介する。最新の発掘成果に文献による裏付けを加えた、好評“名城を歩く”シリーズ待望の東北編。
みやぎから、全国から!お元気シルバーの投稿続々!!傑作158句。
解決志向アプローチとは、世界で一番簡単で、なおかつ、うまく問題が解消するという心理支援法です。心理臨床や医療分野はもとより、教育やビジネスでの応用も進んでいますが、やはり習得にはちょっとしたコツが必要。「やってみる」のが大事なのですが、なかなか練習は難しい…。本書は、北海道を中心に解決志向アプローチの「伝道活動」を行い、多くの支援者を育ててきた著者らによって書かれた、解決志向アプローチの「超」入門です。わかりやすい解説はもちろんのこと、「やってみる」ワークも盛り沢山で、1人でも2人でもグループでもリハーサルができます。初学者からベテランまで、面接のコツがつかめ、グッとうまくなること間違いなし!
謎だらけのからくり屋敷から脱出できるか!?『浜村渚の計算ノート』著者が贈る、新感覚“数学×時代”ミステリー!
強迫性貯蔵症という、がらくた集めが生きがいの少女・陶子の前に現れた、心理カウンセラーの桜木。だが彼も「普通ではない衝動」を抱える人間であった。陶子の治療で訪れた狗島で起こる、凄惨な首なし殺人事件。事件の解明とともに明かされる島の哀しい歴史とは。「普通」からはみ出た二人が、隠された島の謎を追う、感動のミステリ!!
伽羅に似た香りの鬢付け油が大人気の『錦屋』。その主・卯三郎は、何でも金の力で他人のものを奪い取ると評判だ。ある日、腹を真一文字に斬られた男の死体が見つかった。青柳剣一郎は、男が錦屋を探っていたと知り、卯三郎が本物の伽羅をつかっているのではと疑う。さらに、錦屋の用心棒が相次いで襲われ、大盗賊が伽羅を狙っていた話を耳にする。欲望渦巻く争いの行方は!?