様々な素材と趣向とテクニック。著者の才華がほとばしる短編の数々。-柳生流は無刀を兵法の極意とする。しかし宗家但馬守は、現実においては大目付の職権をもって諸大名を糾弾し、彼らの怨嗟を一身に浴びていた。家にあっては4人の子息の父。だが、その放蕩柔弱を嘆く師父でもあった。剣聖の波瀾の心中を描く「柳生月影抄」のほか、「下頭橋由来」、「大谷刑部」、「鬼」など8編を収録。
カメレオンが動物園の色とりどりの動物をみると、たちまち変身したくなりました。さあ、カメレオンがなった動物たちの色をぬって遊びましょう!水彩えのぐで色をまぜながらぬるのは、おもしろいですよ。カールとの共同制作による、世界で一冊だけの、宝物絵本ができあがります。
胸に赤いAの文字を付け、罪の子を抱いて処刑のさらし台に立つ女。告白と悔悛を説く青年牧師の苦悩…。厳格な規律に縛られた17世紀ボストンの清教徒社会に起こった姦通事件を題材として人間心理の陰翳に鋭いメスを入れながら、自由とは、罪とは何かを追求した傑作。有名な序文「税関」を加え、待望の新訳で送る完全版。
夏王桀に妹嬉をささげることで有〓@61F4氏の危機を救った伊尹は、桀のライバルとして台頭してきた商の湯王から三顧の礼を受け、湯王の臣となる。伊尹の狙いは夏と商の和親だったが、時代の流れはこれを許さず、ついに夏と商は激突し夏王朝は滅亡する。湯王は商王朝を開くが、伊尹の仕事はまだ終りではなかった。新田次郎文学賞受賞作。
商の湯王を輔け、夏王朝から商王朝への革命を成功にみちびいた稀代の名宰相伊尹の生涯と、古代中国の歴史の流れを生き生きと描いた長篇小説。桑の木のおかげで水死をまぬがれた〈奇蹟の孤児〉伊尹は、有〓@61F4氏の料理人となり、不思議な能力を発揮、夏王桀の挙兵で危殆に瀕した有〓@61F4氏を救うため乾坤一擲の奇策を講じる。新田次郎文学賞受賞作。
力強く平易でありながら、低俗に流れることなく、清新な緊張感の漲った、定評のある訳文。斬新な解釈と鮮烈な信仰によって新機軸を打ち出した、初の本格的“現代語訳聖書”。
将軍家指南役柳生宗矩を父に、剣名を轟かせた十兵衛を長兄にもつ烈堂は欝々たる日々を送っていた。日本一の剣豪の家に生まれながら、父の遺命によって坊主にされたのだ。以来十四年、すでに十兵衛もこの世を去り、衰退を辿る江戸柳生家に一石を投じるべく僧衣を脱ぎ捨てたとき、烈堂は初めて十兵衛急死の謎と陰謀に触れた…。柳生一門からはぐれた男の苛烈な剣。