犬を、鷹と鉄砲を、牛馬と捨子をめぐって、政治は、人間と自然、人間と人間の関係をどのように編成し直そうとしたのか。〈生類憐みの〉の意味を決定的に読みかえる新しい政治史。
「最新名曲解説全集」を作曲家別に増補再編。詳細な解説と豊富な譜例で大作曲家の名曲を的確に理解できる座右の書。
あんぱん、いなりずし、うな丼、おでん、コロッケなど、近代日本の大衆食を総ざらい。食文化の知られざる歴史や意外な逸話の数々を、博覧強記の作家、小松左京と、異色の文化人類学者、石毛直道が蘊蓄を傾け、披露しあう。古今東西の料理文化や食の思想も視野に入れた、痛快な話題満載の対談集。最新の食談義「地球時代のにっぽん料理」を加えた増補版。
ナイル川流域に点在する古代エジプトの遺跡群。それらの歴史と、土地の人々との交流を愛情のこもった平易な語り口で紹介する。斯界の第一人者ならではの格好の『古代エジプト文化入門書』。
12月のはじめ、初雪のふったつぎの日、お母さんのひつぎが病院からもどった。冷たく悲しい朝の光の中、万里子の新たな旅立ちのときでもあった。小学校上級から。
古代から日本は単一民族で形成された単一国家だったのか?また「日本」という国号の正確な意味とその由来は…?著者は鋭い視点で、中世の世界から新たな日本史像を提起する。
ハイテクが浸透し、現実がますます仮想現実と化してきたいま、文学は何をたくらんでいるのか?トマス・ピンチョン、筒井康隆、ルーディ・ラッカー、沼正三、スティーヴ・エリクソンらの小説を手がかりにした、ヴァーチャル・リアリティ時代の比較文学論が幕を明ける。
ビギナーのほとんどの悩みはスライス。上手な人でも突如としてスライス病に襲われる、ゴルファーの大敵はスライスです。スライス病の原因はいく通りもあり、それに応じて直し方もいろいろです。あなたのスライスを直し飛距離をのばすトッププロたちによる処方箋で、正しい打ち方をマスターしてください。
『青い山脈』の自転車、『裸の大将』のおむすび、『二十四の瞳』の弁当箱。日本映画の“名傍役”を演じた懐かしの小物や古き良き風俗から昭和を覗き見た川本三郎の映画観察ノート。
橋を渡って芝居へ行く。櫓〈やぐら〉や看版、鼠木戸、桟敷、船、幕…。また役者の名や紋ーこの世界を構成するさまざまなもの・ことの意味を解き、失われた近世の芝居小屋=祝祭空間を再現する、〈戯場国〉の精神史。
『ファーブル昆虫記』の翻訳で著名な仏文学者が、虫とその背景にある文化に対する熱き想いをこめて編む、豪華絢爛かつ蝶瞰的エッセー付き虫文学アンソロジー。
『第二の性』(1949)で20世紀後半の女性たちをみちびく灯をともし、つねに受け身を返上して能動を選んだボーヴォワールが、フェミニスム、老い、性、「愛と自由にもとづく」サルトルとの関係など、その胸中を語る。
一流の研究者による本格的な作家解説・作品解説。
一流の研究者による本格的な作家解説・作品解説。
詩人の指はパンドラの甕に触れ、足どりは大地の臍に及び、想像力はエロスの翼に見紛う、きわめて長い視線のもとに世界を眺めわたす楽しみに満ちた、清閑・典雅な古代神話随想、詩作、紀行を併載。