歴史の見方が大きく変わりつつある。中世は近代によって克服されるべき停滞期ではなかった。固有の歴史性を踏まえた思想史が求められる。豊かな知的伝統の内包と外延を確かな見識で叙述する最新の総合的通史。増補決定版。
本書は大学初年度の学生が線形代数学の基本事項を学ぶための入門書として書かれたものである。計算面を重視した「入門編」と抽象的な理論展開を視野に入れた「発展編」から構成されている。「入門編」では2次と3次の行列のジョルダン標準形についても取り扱った。「発展編」では抽象的な一般化された理論の入門的な部分を厳選して配置し、いたずらに抽象性に偏ることなく具体的な事例をまじえて解説し、全体を通して学習が容易になるように工夫した。
本書でお伝えする発声技法は、バークリー音楽院に留学中に、学内、学外にかかわらず多くの講師陣(クラシカル・ミュージック/ポップス/ジャズ/R&B)から学んだ発声法を日本人向けに改良し、独自のメソッドをプラスしたものです。発声をする自分の身体を楽器と考えてみてください。楽器を最大限に活用するためには、その楽器の仕組みを把握しておくことが大切なのと同じです。発声する身体も通常の楽器(ピアノや弦楽器・管楽器など)と同じように、まず音の出る仕組みを知ることから始めましょう。
万葉の自然はすっかり姿を変えてしまったが、万葉びとの歌心はしっかりと今に息づいている。日本各地にある万葉の地を訪ね歩き、草陰にひそんでいる古代の人の足跡、風のそよぎに感ぜられる万葉びとの詩情を、時代と風土との関わりのなかから説き起こす、「犬養万葉」の集大成。全3巻。
ドイツ中世の代表的な貴族といえば、皇帝フリードリヒ1世・バルバロッサとザクセン大公ハインリヒ獅子公である。2人は従兄弟で、仲が良く、南北ドイツでの支配拡張にあたっては、ともに協力しあった仲であった。しかし、権力の絶頂期にさしかかると、イタリア政策をめぐって対立し、ついには不倶載天の敵となる。ハインリヒは皇帝と競い、戦いに敗れ、帝国追放の身となる。ハインリヒの登場は、領邦国家体制へというドイツ中世国家の転換期を意味し、彼はまた商業を育成し、都市建設を促進した。ハンザ同盟の盟主リューベック、ハンブルク、そしてミュンヘン市の建設は彼に負うている。本書は、そうした獅子公の時代と人間像を活写した、王統派ドイツ中世史研究の傑作といえよう。
イタリア語に精通した著名な訳者による、新たに書き起こした「決定版」。イタリア語と日本語が同時に目に入ってくる画期的な組み方。もう、オペラを聴きながら訳文を見失うことはありません!「精読派」「学究派」にも満足のいくブロックごとの翻訳、語学のテキストとしても最適。
万葉の自然はすっかり姿を変えてしまったが、万葉びとの歌心はしっかりと今に息づいている。日本各地にある万葉の地を訪ね歩き、草陰にひそんでいる古代の人の足跡、風のそよぎに感ぜられる万葉びとの詩情を、時代と風土との関わりのなかから説き起こす、「犬養万葉」の集大成。全3巻完結。
本書は都市・地域と建築空間の造形にかかわる数理モデルを、特論の形式で記述したテキストです。都市計画、建築計画、オペレーションズ・リサーチ、管理工学あるいは経営工学を学ぶ学部学生・大学院生に加えて、広く社会モデルに興味をお持ちの読者を想定しています。都市や建築のあり方について、その現状を分析したり将来計画を立案しようとすると、避けて通ることができない重要なテーマ群が自ずと存在します。そのなかから都市施設の適正配置・移動距離の分布・交通容量の設計原理・人口動態・都市人口分布という具合にテーマを厳選し、記述しました。
本書は、量子論の基礎と本質をきちんと、しかし易しく解説した新しい量子論の教科書。通常の量子論の入門書とは全く逆に、普遍的で一般的な基本原理から始めて、それを具体化し、個々のケースへの応用例に向かうという、いわば川上から川下へ向かう方向で解説していく。これにより、一般の量子論の中で自分が今どこを学んでいるかを常に把握しながら学べるし、先に進むたびに知識を修正する必要もなくなる。そして、易しく丁寧に解説をしたので、このような川上から始める書き方をしたにもかかわらず、全くの初心者や、高校で物理をやらなかった学生でも読める教科書になっている。
本書は、「平和」=「非暴力」を軸に、その対極にある「悪」や「暴力」の根源について考えると共に、いじめや差別といった現実の問題を同時に問うという特色をもっています。内面を掘り下げる1部と、現実の世界への取り組みを扱う2部という構成になっており、まず1部では、「平和」の問題を考えるとき忘れてはならない、いじめや差別につながる内なる暴力について見つめ直し、後半の2部では、さまざまな分野で平和にかかわる活動をしている執筆者によって「平和の文化」をきずくための手がかりを探りました。
いくつもおかをこえてドライブにいこう。たのしいことがまってるよ。すてきなことにであえるよ。
来日したばかりのカナダ人女性に突然スーパーで話しかけられ、親切にしてあげた主婦の平野さん。そんなちょっとした親切心からよくわからないうちに日本語まで教える約束をしてしまった…。義理堅い性格の持ち主の今井さんは定年を迎えたばかり。シルバーボランティアで日本語を教えている友人の突然の頼みを断りきれず、1日だけ代役を務めることになったが…。オーストラリアで短期留学を始めたばかりの河田さん。初のパーティを楽しんでいたら突然、女の子から「日本語を教えて」と頼まれてしまった。「NO」と言えず、とりあえずスマイル。どうやら引き受けてしまったようだ…。さて、この「いきなり先生」になってしまった3人。どう乗り切ったらいいのだろうか。