本来私たちが無心に求めている絵とは何かをひたすら真正面からとりくんだ作家が漸くにして醇なる絵画に到達した。ささやきかける素朴な人間の心に触れる作品と文で織りなす期待の画集である。
鉄舟門下小倉鉄樹が師の事を語った炉話を鉄樹門下石津寛がこれを纏め、牛山栄治が決定本として世に出した鉄舟本の完全復刻版。鉄舟ファンにとって垂涎の書とされる。
本書は医学界に強調されてきた「根拠」や「統計」「科学性」に対する補完的な意味をもつ考えであり、新しい時代にかなったパラダイム・シフトを医療者に求める、Narrative Based Medicine(NBM)の意味とその重要性を提示する画期的な書物である。
LATEX文書をHTML/XML形式に変換してWeb上にアップしたり、HTML/XML文書をLATEX形式に変換して高品質の印刷物を生成するためのツールやテクニックを詳細に解説。
本書はD.J.トリトン著のPhysical Fluid Dynamics第2版の全訳である。流体力学を「物理的な」視点から解説している。
新自由主義時代におけるラテンアメリカ学派の挑戦と可能性。開発理論・政策への周辺部の貢献。
旧版から個人再生・住宅資金特則に関する部分を独立させ、平成14年改正法・最新実務を踏まえて全面改訂。全国で用いられている標準書式のみならず、東京地裁・大阪地裁用の書式例も収録した待望の書。
本書は、ガラテヤ人への手紙の本格的注解書である。
本書において、著者はこの分野を特徴づけている問題点や概念、時には困難なものまでを吟味し、今日の著者自身の見解の、最新の状況を提供している。本書は、ストレス、情動、対処に関して我々が知っていることと知らないことを吟味するために考案されている。知識の豊富な読者をひいきにしたいとは考えずに、できるだけ特殊用語を避けて読みやすくなるよう努めた。
本書の構成は、はじめにラテン語の構造全體に對する簡單な概觀を施して、その修得に先立って讀者に一應の準備と心構えの方向とを齎らし、本文に入って順次に、ラテン語の修得を有機的に進め、讀解の力を養いつつ一應の完結に導こうとする。その餘の更に徹底した知識のために、別に補説數項を加えた。
ソクラテスの対話による探求は必ずアポリア(行き詰まり、困難)に陥る。それは対話を通して互いが分かり合ってしまえるような関係ではない。それではアポリアに逢着するソクラテスにおける対話の真の意義とは何であろうか?著者は「ラケス」「プロタゴラス」「リュシス」「ゴルギアス」「国家」「メノン」篇という六つの対話篇を詳細に分析することにより、その謎に迫る。ソクラテスの対話が「神からの贈り物」と呼ばれるのはソクラテスを受け止めることにより私たちが己れの知の思いなしとその傲慢さから解放されるからである。ソクラテスの対話は言説の吟味であると同時に対話を行う人自身の吟味でもある。ソクラテスにとってアポリアがたんなる失敗や挫折ではなく、哲学の探求とは「アポリアからの出発」であることが明らかにされる。
教養ある読者・聴衆の不在という特異な文化状況のなか、中世のラテン語はどのような変貌を遂げ、最終的にいかにして克服されたか?-不朽の名著『ミメーシス』の補遺との位置づけのもと、渡米後に満を持して筆を起こし、近代語成立前夜までのドラマを鮮やかに描き切った渾身の論集、待望の邦訳。