王さまなら、なんでもすきなことができる…ほんとでしょうか。ちいさな王さまが、ある日学校からかえると、おしろはからっぽ。大臣もいません。ラジコン・トラックにのって、ひとりっきりのぼうけんがはじまります。
腰痛を直すのを目的に、湯治にやってきた東北の温泉場で、偶然同宿した一銭パンゲ(禿)を持つ老婆。湯治客相手の一夜妻を、この地では「雁鍋」といったが、その雁鍋として若い日をすごした彼女の数奇な年輪をみごとに描いた表題作など17篇。主として著者の郷里に材を得た良質の味わい深い珠玉の作品集。
おおきなぞうが、おおきなあなにおちました。さるがきて、きつねがきて、カバがきて、サイがきて、みんなで「よいしょよいしょ。」ひっぱりましたがそれでもたすけだせません。やっとたすけたとおもったら、あらあらあら…。
国じゅうでいちばんいばりんぼうで、わがままで、いちばんたまごのすきな王さま。じぶんでオムレツをつくりたいとコックさんにいいました。お城じゅうのたまごをつかってもしっぱいばかり。そうだ。どうぶつのなかでいちばん大きなくじらのたまごをたっぷりつかえばだいじょうぶ。さっそくヘリコプターにのって、王さまははりきって海に出発…。小学校低・中学年向き。
萎えた心をふるい立たせる雄大な流れをつくるアンデスの〈深い川〉。そこに生きる少年の魂の内部に流れる〈深い川〉。村人に襲いかかる疫病を死の国へと運び去る〈深い人〉。山と川を越え、闇の中を町に押し寄せる裸足のインディオたちの〈深い川〉-アンデスの自然の中を流れ、人びとの魂の奥底を流れる〈川〉の力を描く、ペルー作家の名作。
かあさんをころされたあかちゃんゾウ、かりゅうどになりたい少女ヤミーナ、ある日のであいが…。