死と暴力に満ちたどうしようもない世界に、途轍もない言葉の力でたったひとり立ち向かう。2003年ロムロ・ガジェゴス賞受賞作。
正体不明のデジモン・ロコモンが東京・山手線に突如出現する。すべてが謎に包まれたまま、タカト、ジェン、ルキはこの暴走特急に敢然と立ち向かうが、ルキまでもが何者かに操られてしまい……。
優雅に、そして自由にくつろぎ、軽やかに歩く猫たち。彼らはいつも自分の場所で自分を生きる。だから、猫は不幸せにならないのだ。左近司教授と41匹の同居猫が悩み多き貴方に教える、本当の自分が見つかる哲学。
王さまは、あそびが大すきでべんきょうはなまけてばかり。まいにちがにちようびだったらいいのになぁ。あれ、だれかさんにそっくり。
ヨークシャーに壮大な館キャヴェンドン・ホールを構える伯爵家インガム一族と、代々仕えてきたスワン一族。両家の固い絆は、時に忍ぶ愛をも生んできた。セシリー・スワンもその一人で、幼いころ伯爵家の嫡男マイルスと将来を誓い合ったが、身分差という壁に阻まれ、結婚は叶わなかった。以降心を閉ざし、ロンドンで仕事ひとすじに生きてきたセシリーに、キャヴェンドンから思いがけない依頼が舞い込む。マイルスと二人で、ある催しを取り仕切れというのだ。それは、当代伯爵とセシリーの大叔母の、許されるはずのない結婚式だった。壮大なヒストリカル・サーガ第2弾。
きょうからみんな、たまごをたべてはいかんぞ!王さまがいいだして国じゅう大さわぎ!ゆかいな王さまのおはなしのえほん。
1部では1900年前後の王国維や梁啓超の哲学観と、民族革命の理論的支柱である章炳麟と劉師培の戴震像を通して、“戴震の哲学”の確立以前の戴震論を考察する。2部では梁啓超と胡適が新文化運動を背景に確立した“戴震の哲学”像の特徴を分析し、同時に彼の哲学の内在的論理を抽出して、戴震の思想が西洋の影響なしにはあり得なかったことを明らかにする。3部では劉師培の歴史哲学構想と章炳麟の政治哲学・言語哲学が、戴震をはじめ清代漢学からの栄養により形成されたことが示される。ここに中国近代哲学の実相を解明する。
戦争と革命、哲学と政治の十字路に立つアーレントの“生”とは何か。20世紀をともに生き、思考しつづけた2人の女性思想家の出会いによって生まれた、思想家論/評伝の傑作。
英国に恐慌の不穏な空気が忍びより、没落する貴族も出始めた。時代は変わり、インガム家でも史上初めて身分差を超えた婚姻が結ばれた。セシリーの大叔母は変わらぬ忠誠心と深い愛で夫となった伯爵を支え、伯爵の娘たちもそれぞれに真実の愛を見つけ、束の間キャヴェンドンは婚約披露や結婚式に花が咲いた。輝くばかりの婚礼衣装はすべてセシリーの手によるものだった。花嫁のヴェールを直してやりながら、セシリーは涙を押し隠した。マイルスへの想いは変わらないが、彼との結婚は叶わないーセシリーの愛だけは、不毛なままなのだった。