現代を代表するトランぺッター、ロイ・ハーグローヴのエマーシー移籍第1弾。各トラックの構成が緻密に計算されているようだ。ここにこのアルバムの完成度の高さを感じる。演奏はシンプルかつ安定感のあるもの。オーソドックスだが、いまこれが最先端のジャズではないか。★
現役ジャズメンの最高峰ロリンズが、これまでに残した膨大な未発表ライヴから“名演中の名演”を選りすぐったシリーズ化の第1弾。80年のスウェーデンから86年の東京など、2007年のニューヨーク?カナダ公演まで。自信と貫禄に満ちた演奏の連続。文句なしの名盤。★
おもに1950年代西海岸で活躍、90年代には日本も二度訪れたことのあるウィリアムソンが、77年に残したソロ・ピアノに未発表曲を追加した完全版。敬愛するハンプトン・ホーズにも迫る繊細で華麗なプレイで、随所に70年代らしい雰囲気も漂わせる。追加曲はすべて彼のオリジナル。
2008年12月、70歳で他界したハバードが絶頂期の69年12月、ロンドンとドイツで残した未発表発掘音源。人気盤『ザ・ハブ・オブ・ハバード』(MPS)と同時期のライヴで、ワン・ホーンという点でも貴重。圧倒的なテクニックと歌心あふれるソロが秀逸だ。
西海岸の名匠クロード・ウィリアムソンのオリジナル曲集。レギュラー・トリオでの録音で、トリオ・メンバーの自作曲を演奏した。クロードのオリジナル曲集は珍しい。クロードの作曲はブルースのコード・12・ブルー」、ゴスペル風の「カミン・イン・バック・ドア」など。全体的に親しみやすいメロディアスな曲が並ぶ。
卒業ソングの合唱コンピレーション。“NHK合唱コンクール”の課題曲である、いきものがかりの「YELL」は児童二部合唱版で収録。ミュージカル「アニー」のテーマ曲「トゥモロー」をはじめ、学校の定番合唱ソングも収録している。⇒親子で楽しめるCD・DVD・ブルーレイはこちらをチェック!
クロードが好きなスタンダード・ソングを集めた作品。もともとバド・パウエル色の強いピアニストであったが、今作ではその影響を脱したスウィンギィかつ叙情的なピアノを聴くことができる。アーティスティックな感性が押し出された印象派ピアノ。好調だった90年の録音。
91年録音。スタンダードとオリジナルを半々に弾いている趣味のいいアルバム。ウエストコースト・ジャズを代表する名手クロードは録音当時60代半ばだったが、その洗練されたプレイはまさに円熟の境地。ラテン風味のオリジナルも素晴らしい。粋で味わい深いピアノ。
マンハッタンの52丁目がジャズで華やかな頃、盛んに演奏されていた楽曲を取り上げた96年の録音。当時をイメージするとかなりハードな演奏かと思うが、実は全体的にはおしゃれな雰囲気。軽くて親しみやすい作品だ。ラストのタイトル曲のみ彼のオリジナル、アルバムの気分はこれが代表している。