わたしを捨て、若い女性を選んだ彼の弁護を引き受けるなんて。連邦職員を買収した罪に問われた元恋人マットが、わたしに助けを求めてきた。彼はマフィアに関わる弁護士で敵も多い。初の大きな裁判に臨む緊張のなか、わたしは検察側の証人が麻薬取引に関わっている事実を知る。が、その証拠を握る男が他殺体で発見される。理性と感情の間で揺れる弁護士キャスの心情を情感溢れる筆致で描くアメリカ探偵作家クラブ賞候補作。
『サライ』好評連載の「暮らしの歳時記」単行本化第2弾!美しい日本語、季語60の手帖。
爆発は右前輪の真下で起きた。爆風は運転席を直撃し、彼女をばらばらに吹き飛ばした。助手席のドッグは声をかぎりに悲鳴をあげ、やがて気を失った…。十年前にIRAの爆弾テロで恋人を失い、自らも顔に醜い火傷を負ったドッグ・シセロ警部にとって、今回の誘拐事件は過去の苦い記憶を呼びさますものだった。ロムチャーチで幼児が行方不明となり、捜査の過程でIRAが連れ去ったとの見方が有力となったのだ。子供の父親オリヴァーはIRAのメンバーで組織の資金を持ち逃げした矢先に不審な死を遂げていた。どうやらIRAはオリヴァーの死を偽装工作と考え、子供を囮に彼をおびきだそうとしているらしい。美しい未亡人のジェーンとともに必死の捜索を続けるドッグ。しだいに彼女に心ひかれていった彼は、子供の救出のため仇敵IRAを相手に捨身の勝負に出るが…。冒険サスペンスの名手が、男の孤独な闘いを描く最新作。
20代という時期に2度だけでいいから真剣に自分自身と向き合ってみませんか。それだけであなたの人生はずい分違ったものになるはずです。この本はそんなあなたをお手伝いする本です。
鈴鹿に1瞬の光芒を放って逝ったトオル23歳の青春。星野一義、中嶋悟らを追いつめ、鈴木亜久里と競った天才ドライバー高橋徹。「もし生きていれば」というなら、モータースポーツの新時代を築いていたにちがいない。あまりにも激しく生き急いだ現代の青春を、若い感性で描いた注目のノンフィクション作品。
公務員になったらどんなことをするのか?宿直や日直がキツそうだけれど。選挙事務は目が回るほどに忙しい?お昼の注文もとるの?など公務員の仕事を4月1日から3月31日まで1年の出来事を通じて解説。
美馬貴司と同じ屋根の下で暮らす-なんとこれが実現しちゃうのよ。うちのママと美馬の父親が晴れて再婚するの。親友の麻子の手前、山中湖で美馬をフッてしまった私だけど、心の奥では、どうしようもなく彼のことが好き。そんな心を隠して、ふたりでママたちの結婚を成功させようとするのだけど、美馬家は名家中の名家。準備だけでも大変なのに、邪魔だてする人間まで出現して…。
これからの「男」は、どう生きるべきか。夫婦とは、夫婦の協力とは。家族のあり方、「家族えらびの功罪」について。教育・子育てに欠いてはならないものとは。「老い」とは、ほんとうの福祉社会とは。
警視庁捜査1課のやっかい者、岡科刑事に与えられる“特別任務”-それは、いつもどうでもいい事件ばかり。しかし、ときにはホンモノの大事件になってしまうこともある。発端は、レストランの電話ボックスで鞄と靴を残したまま煙のように消えた教授夫人の捜索願い。そして次々に起こる第2、第3の同様な事件。駆け落ち、誘拐、はたまた殺人。上司の心配をよそに、岡科刑事の迷(?)推理から事件は意外な展開をみせ始める…。
星野一義・中嶋悟らを追いつめ、鈴木亜久里と競った天才ドライバー高橋徹。あまりにも激しく生き急いだ現代の青春!鈴鹿に一瞬の光芒を放って逝ったトオル23歳の青春。
生まれてまもなく最重度の障害を抱え、四十歳を過ぎた頃からベッドに寝たきりの生活を送る。その常臥の日々に詠み続けた“いのちの歌”六千首…。時に厳しく、時に慈愛に輝き、時に慟哭に震える人間の宿命を、ありのままに受容して生きる歌人・山崎礼子、魂の記録。