池波正太郎のエッセイにはー男の本音がある、人生がある、生きる楽しみを享受する男のリズムがある。作家への道を拓いた幼き日の観劇の一日、手と躰で物を造る感覚を養った旋盤工時代、行きづまった小説の結末を見いだしてくれた飼い猫ネネの話、映画のこと、衣食住について、現代人の見失ったもの、仕事の裏ばなしなど。手練の切れ味を見せる“とっておきの51話”。
文房具、身近な小道具でありながら、これほど使う者の心をときめかせる物はない。消しゴムで作ったゴム印、指先で糊をのばす風景、鳩目パンチ、吸取紙など、懐かしいものがたくさん登場する。手に馴染み、気持ちに寄り添う文房具。ちょっとした使いこなしがその価値を決める。どうすればこの小さな道具が創造力の源泉になりうるのか。文房具の想い出や新たな発見、工夫や悦びを語る随想集。
少しの工夫と簡単手作りで、いつもの手紙を、大切な人が、あっと驚く手紙に。
アルファベットのSと「水読み」に導かれ、物語を探す物書き。影を描く画家。繁茂する導草に迷い込んだ師匠と助手。月夜に種蒔く人。買えないものを売るアシャ。もう何も欲しくない隠居のルパンー人々がすれ違う十字路で、物語がはじまる。流れる水のように静かにきらめく六篇の物語集。
特別な道具やプロ職人の技術を持たない一般レザークラフターにとって、百貨店で売られている革製品のような綺麗な作品を作ることは永遠の課題です。そんな方に、知恵と手間をフル活用することで、プロ顔負け、ブランド品にも肩を並べるほどの作品を作る方法をお教えする。それが大人のレザークラフトです。
万年筆を使いこなす青山メソッドを大公開。
仕事でもプライベートでも、ちょっとした連絡やお礼をメールでしていませんか?メール全盛の今だからこそ、相手の心に驚くのが「手書きのひとこと」。同じ文章でも、手書きというだけでその価値はアップします。字が下手でも、何を書けばいいかわからなくても大丈夫!そんなあなたでも気軽にできる、アイデアと文例満載の役立つ1冊。
「お礼状」「添え状」「詫び状」「断り状」「依頼状」の短文・長文を、ボールペン・万年筆・毛筆で書いた文例を提示。その文例を見ながら、美文字の法則を伝授!さらに手紙を書くときに悩ましい時候のあいさつを素敵で簡潔な言葉で代替!
万年筆を使った、簡単なのにおしゃれでかわいいスケッチ&イラストの描き方が満載!掲載作品全220点。初めての万年筆でも安心!
手紙文・アルファベット・実用的な手本が充実。論語や般若心経も。万年筆を自分らしく使いこなす。
馴染めない会社を退職し、地元・金沢に帰還した玉緒は、小説家だった亡き祖母の書斎で、古い万年筆を見つける。それに憑いていたのは、尻尾がペン先みたいな黒猫姿のつくも神・マネだった。マネは玉緒に、祖母の書き残した小説を完成してほしいと頼む。その小説は工芸品に関わる、つくも神たちを巡るお話だった。金沢の街を舞台に、様々なつくも神と人々の想いを、相棒の万年筆猫と共に紡いでいく。
毛細管現象を利用した切り割り、櫛溝、インク流れを左右する表面張力と粘度。小さな部品の数々が、科学の力で極上の書き味を生み出す。ペン先のしなりと筆圧が、その人の気持ちを、紙に伝えていくー。今、人気復活の万年筆。そのすべてを、文房具専門店「伊東屋」万年筆売り場のプロ集団が徹底解明。メールでは味わえない、「書く愉しみ」へとあなたを誘う!
書くことが楽しくなるなら「字で遊んでもいい」万年筆はその遊びに味わいを加えてくれます。万年筆で書くことがもっと楽しめるように、たくさんのかわいくて個性的な「ゆる文字フォント」を揃えました。
本書は『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』(新潮社刊)より18篇を柴田元幸氏がセレクトし、英文とポール・オースターによる英語の朗読を収録したものです。