最晩年の人間味あふれる豊かな道徳哲学。定言命法に支えられた道徳形而上学は妥協を許さぬ厳格な理想を掲げるが、一方でカントにはより現実的な人間学があった。
平等院はなぜ宇治に造られた?『源氏物語』や絵画に見る宇治、戦場としての宇治(室町・戦国)、宇治茶の歴史と科学…など、都とのほど良い距離が生む宇治の景観・歴史・産業。
ベトナム語の音節の解釈は、その複雑さゆえにゆらいできた。本書は、音節の時間的構造を数量的データに沿って仮定することで、この言語の音節の新たな捉え方を提案した。音節を基調とする孤立語に幅広く適用しうる、新アプローチ!
パンデミックで揺れ、変貌しつづける東京を歴史の地層から掘り起し、錯綜するイメージを切り取る。-表象文化論からの果敢なアプローチ。宙吊りの東京。
元祖処女刑事が潜入捜査で剃髪&剃毛!?祇園『桃園』の舞妓は、生活に嫌気がさし逃亡するも、捕まり、寺へ連れ込まれる。その寺は新興宗教団体の総本山で、エロ坊主が待っていた。宗教団体は広告代理店や警察関係者と手を組み、悪事を企てる。真木洋子、松重コンビは寺に潜入捜査し、剃髪するが…。悪事を暴き、舞妓を助けられるのか?大人気シリーズ第9弾、作家デビュー10周年記念作品!
「小さいバッグのポケット」のような曖昧な表現を、人は意味ごとに声の高低や身振りの型を変化させて伝えようとする。このような身体的工夫は、はたして文を正しく伝えているのだろうか?統語的曖昧文に共起するイントネーションとジェスチャーの相互作用を、産出・理解の両面から検討。両者を認知構文論の観点から文法的解釈とセットの「構文」として提案し、マルチモーダル研究の新たな可能性を切り拓く。
地名や伝承から、その土地で過去にあった事件や未来に起こりうる災害を推測する「災害伝承」研究の第一人者・桜咲竜司。出張で京都を訪れた彼は、不動産鑑定士の姉・椎名からの依頼で、奇妙な土地の調査をすることになる。行方不明者が帰ってくる“神戻し”の伝承が残る産婦人科医院。過疎化したニュータウンに残された、怨霊を祀る天満宮。その地に伝わる怪異の正体を桜咲が解き明かす!
方術師の名家の次期当主だった鈴夏文人と、貿易で財を築いた商豪の令嬢雪割一華の華々しき結婚。それは花嫁にとって、望まない四度目の結婚で…。かつて一族の期待を背負った才女には、ある事故を境に公の場から姿を消した過去があった。ぎこちない夫婦生活のなかで、文人は彼女の抱える秘密を共に背負いたいと願うようになるが、それは雪割家の禁忌に触れることでもあったー。“愛”が試される、とある夫婦の婚姻譚。宝島社×エブリスタ『この文庫がすごい!』大賞受賞作。
様々な角度から「持続可能な社会」に迫る。経済学、経営学、会計学、情報学、英語教育の5分野から持続可能性についての課題を分析。現代社会が抱える問題をいかに解決に導くか、その道筋を探る。