動乱の世に生まれ落ち、激しいまでの光芒を放った幕末最強の剣客集団・新選組。しかし、その実像はこれまで、真実と俗説が交錯しつつ語られてきた。人斬りが飯よりも好きだった乱暴者というイメージで語られがちな近藤勇は、実は文武両道を心がけた武人であった。土方歳三は、人一倍負けん気が強く、薬売りからその身を起こした。薄幸の美青年と語られる沖田総司は実は気性の荒い無骨な男だった。膨大な史料から掘り起こされたさまざまなエピソードをもとに通説の可否を詳しく検討し、著者独自の推理を加えて綴った新選組興亡史の決定版。
あの世に逢いたい人がいる。…高校の修学旅行で、かつて近くに住んでいた京都の清水寺を訪れた里桜は、急に、あの世の入り口と言われる井戸を見たい衝動に駆られる。そして、親友の柚月や空哉にも黙って、井戸のある六道珍皇寺へと足を向けたその時…。『ねえ』-呼ばれるままに振り向いた彼女は森の中にいた。里桜を呼んだものの正体は、目の穴から紫陽花を咲かした髑髏だった。
アメリカ大陸を行き当たりばったりで旅した女のコが次に目指したのは、オーストラリアだった!本格的なキャンプ体験、住み込みお手伝いさんの日々、友人の日本大嫌い宣言、会社からの突然の解雇、7週間の恋で終わるはずだった彼との出会い…etc.悩み傷ついても前向きに自分を探し求める女のコの、笑いと涙と愛の感動オーストラリア生活記。
「イエスは笑ったか」。聖書をこの観点から読み直しつつ、喜びと解放のメッセージとしてのキリスト教の新しい側面をさぐる。使徒パウロから宗教改革者ルター、さらにカール・バルトまで、キリスト教的ユーモアの精神史をたどりながら、激動する時代を醒めた眼で見すえ、人間らしく生き抜くために〈解放としての笑い〉の精神の復権を説く。
イスラム教徒だから語れる、本当の「イスラム教」「イスラム教徒」の姿。日本人だから語れる、日本人から見たイスラム教への偏見、無知。今の世界を正しい視点から見るために必要な知識がここにある。
アンケート調査で得られたデータを多変量解析の手法で分析するための進め方を、入力から結果の読み取り方まで、手順を追って解説。SPSSを使い始めたばかりの読者にも、はじめて多変量解析を学ぶ学生・研究者にも、重回帰分析、数量化1類・2類、ロジスティック回帰分析から主成分分析、コレスポンデンス分析まですぐ実用に役立つように書かれている。
開国か攘夷かをめぐり、幕末の政治の中心は江戸から朝廷のひざもと、京都へ移った。歴史は男たちの活躍する格好の大舞台を提供し、のちに多くの書物に取り扱われた。本書は、ともすれば歴史の片隅で取り上げられてきた女性たち、たとえば安政の大獄で逮捕された老女村岡、皇女和宮と協力して徳川家を救った庭田嗣子と土御門藤子、岩倉具視に「手のつけられぬ女」といわれた若江薫子らに光を当て、歴史の面白さを掘りおこす。
流産・習慣流産の最新知識とケア、流産経験者の手記。
デンマークが誇る建築、家具、照明、テーブルウェア、素材に対する敏感さ、ディテールへのこだわりが生む、美しいデザインの本質に迫る。
浪士組成立から維新目前の暗部まで。研究の最前線に立つ著者が誠実な筆致で記した新選組の実相。
見廻組VS.新選組。龍馬暗殺の実行犯、謎多き見廻組の正体を鬼才が解剖する。黒鉄歴画の新たな挑戦。
奈良東大寺の大仏建立に重要な働きをした行基は、利他の菩薩行を推し進めて、革新的な労働倫理、職業観を創り出した。これはマックス・ヴェーバーが、西欧の近代資本主義の精神的な推進力としたカルヴィニズムの倫理と相通ずる。つまりわが国には、八世紀の天平時代、すでに“資本主義の精神”が存在していたのである…。日本に独自に開花したその源流をたどりながら、資本主義という「哲学」の本質に迫る。
仲間の小君、豆雪とともに、ビールのテレビCMに出演が決まった舞妓・小菊。日本画家の沢木も偶然、ロケ地の鳥取砂丘へスケッチに行くことになっていた。だが撮影現場で小君がビールを飲んで倒れ、帰京後、今度は豆雪が花見小路で殺された。
京都千年、洗練された文化の深さにおいて、京都は世界に誇りうる、魅力に満ちた日本の「みやこ」である。京都人の本音やこだわりに鋭い視点で迫り、京文化を支えてきた京ことばを講じる。生粋の京都人にして、民族学の第一人者による、比類のない最良の都市ガイダンス。
大将軍・織田信長公が現代に再びタイムスリップして、幾月か過ぎた。新一郎や理緒との同居生活に、すっかりなじんだ殿&蘭丸だったが、自宅周辺に不穏な動きが!城(というか部屋)を空けてしばらく様子を見るため、新一郎たちの修学旅行に同行することを決めた殿だったが、京都で彼らを待っていたのは、激しい『信長排斥運動』とー『殺人事件』だった!!痛快無比の殿アクションin秋の京都。
統計学の入門書は数多くあるが、初歩的レベルにとどまり、中級レベルのテキストとのギャップは大きい。本書は読者を中級レベルの入口ぐらいまで誘おうというものである。経済・経営系の学生を対象に書かれているが、理工系学生にも理解が深まるよう、重要な事項の証明などの数学的展開も試みている。
“種の絶滅”という自然の危機がこのまま進むと私たち人間はどうなるのか?人間にしのびよる見えない危機。