人間の進歩は自然の進化であり、人間の歴史はみずからが生み出した自然状態の歴史とする観点から、人類の歴史を有機的自然・機械的自然・サイバネティクス的自然の3段階から考察。各々の歴史段階に特有な知と学問の構造を解き明かし真のエコロジーを樹立する。
本書は理工系大学、高専などの学生が、その専門コースを開始する以前に、または専門コースの一部において使用する教科書、あるいは参考書として書かれたものである。内容は、“物理学”という精密科学における“実験”の役割について、および“物理量”の決定という作業がどのような原理で行われるかについて、これらを理解し修得することに重点がおかれている。
精神科救急をきちんとした形で行いたいという要望は、今や、関係者間に広く浸透している。本書は、これらを受けて、運営実務側(13年にわたる単立精神科救急病院の運営の経験)に立って描かれた展開図である。内容には、守備範囲、目標などまず関係者に意識化されるべきことにはじまり、24時間電話インテーク、隔離室機能、法業務、狭義急性期・臨界期・回復期・退院準備帰(デイホスピタルの活用を含む)の薬物その他の治療・看護など日常の流れに沿った実務、看護職、PSW、医師それぞれの仕事、インフォームドコンセント、施設の設計(内外の病院の写真、スケッチが使われる)、救急搬送、加うるに、アルコール・薬物性精神障害への対処(司法警察の問題を安易に医療の問題に転嫁してはならないことが繰り返し強調される)、仮入院の問題、救急精神療法、電気けいれん療法などが記されている。これらのうち、本書の性格を最も特徴づけるものは、「精神科救急施設の設計」と「救急精神療法」で、メディカリゼーションに不可欠な項目として描かれるが、これらは本書の展開が、現実に向き合い、アカデミズムではなく、プロフェッショナリズムに立っていることを示すものでもある。
本書は、世界的に高い評価を得ている熱力学の代表的な教科書である。公理に基づく熱力学体系の構築は他に類をみないものであり、熱力学を学び必要とするものにとっては必携の書である。上巻では、まず巨視的な観測から自然に導かれる巨視変数が定義され、エントロピー増大の原理に基づいて平衡状態を定める条件が論じられる。示量変数と示強変数の関係がわかりやすく説明された後、熱機関の効率がどのようにして決められるのかが詳しく説明される。ついで、温度や圧力の示強変数を独立変数とした場合の平衡条件が明快に説明される。この時必要となるルジャンドル変換の説明は、論理的で大変わかりやすく類書には見られない特色となっている。
最も重要な基本表現をキャッチ。場面別のミニ会話+やさしい解説+いろいろな表現でじっくり学習。ポイントをおさえた「発音」「文法」コーナー。語彙をふやす「ヴィジュアル単語」。意味を確認できる辞書的機能。
本書では3つの項目(診断カテーテル・PTCA・緊急カテーテル)の3つの段階に分けて構成しています。Part 1はそれぞれの流れを一覧にまとめ、そのページを開いておけば、全体の流れを把握できるように配慮しました。Part 2は、Part 1で示した流れに解説を加え、わかりやすくポイントがつかめるようになっています。そしてPart 3では、なぜそうなるのか、どうして必要なのか、どういうことなのかを基礎的事項を踏まえて詳細に述べています。
「怠け者」「嘘つき」のように、社会的規範に照らして人の行動パターンを評価する語のまとまりである「性向語彙」を対象化して、多角的な観点から分析し、民衆が継承してきた理想的人間像と日本社会の基底にある「ヨコ」性の秩序原理を解明することによって、永遠の課題とも言うべき「日本人とは何か」という問いに、一つの明快な答えを与える。
構造エンジニアとアーキテクトはどのようにしたら互いの能力を発揮して協同することができるのか?この本の中にそのヒントがある。
本書は、社会心理学者が社会的な相互関係の複雑性を解き明かすために用いてきた理論や研究を、看護に沿ってわかりやすく紹介するものである。社会心理学者が日常の相互関係を分析し説明するために用いているツールをナースに提供し、そのことによってそうしたツールを看護の対人的な相互関係、最も重要なナースー患者関係だけでなく、ナース間の関係、ナースー医師関係をより効果的に発展させるために応用できる。さまざまな相互関係についての社会心理学者のこれまでの探求を紹介し、読者がそれと結びつけながら、看護を構成する健康とケアに関連する業務を考えていけるよう本書は構成されている。
時代の傷を癒し未来への希望を築く松下の物語文学ーそれは安易な絶望を許さず力強く生きる彼であるからこそ生み出せた“お・は・な・し”である。
管理労働の詳密な観察で得た実態から帰納して記述命題を積重ね、その組合せを通してのみ何がしかの規範命題を示唆する、という姿勢に固執する。-本書はカールソンに始まる‘管理者活動研究’の50年を、ミンツバーグ、スチュアートの著作に焦点づけて追跡し、現時点での成果と課題を統括し、21世紀の管理研究の推進力たり得る展望を示す労作。