8つの短編がもたらす至福の時間!70年代、80年代、90年代の傑作短編ミステリーから、当代の人気作家がベスト・オブ・ベストをセレクトする究極のアンソロジー第6弾。今回のミステリー・ブレンダーは今野敏。選び抜かれた極上のエンターテインメントでもある珠玉のミステリーは時代を超えて鮮やかに輝く。
文房具、身近な小道具でありながら、これほど使う者の心をときめかせる物はない。消しゴムで作ったゴム印、指先で糊をのばす風景、鳩目パンチ、吸取紙など、懐かしいものがたくさん登場する。手に馴染み、気持ちに寄り添う文房具。ちょっとした使いこなしがその価値を決める。どうすればこの小さな道具が創造力の源泉になりうるのか。文房具の想い出や新たな発見、工夫や悦びを語る随想集。
ゴミ集積場で死後20年以上経過した女性死体が発見された。だが摘出された銃弾を検査した調査官は自殺。その上事件を担当したベテラン刑事フェリックスも射殺される。折しも、ニューヨーク市長に当選したモリスンは副市長に任命予定の銀行家ドナテロウに関する告発の手紙を受け取り、旧知の刑事ロジャーズに身辺調査を依頼。しかし当の告発者が自殺。ドナテロウの調査を進めるロジャーズの前に〈木曜クラブ〉という謎の組織が浮上する…25年の沈黙を破り死体が暴く欲望の構図を鮮やかに描ききる本格ハードボイルドの力作。