なぜ漱石は世界で読まれ続けているのか。グローバル化による緊張が増大している今日、「近代」を批判し異化することができた漱石文学への新たな関心が高まりを見せている。複数の言語を横断しながら、多様な解釈の方法を視野に入れて研究を営む論者たちが、世界文学における漱石の真価を問い直す。