無動機的にみえる大量殺人や異常な性犯罪が世間を驚かせる現代。犯罪と非行に関する心理療法のあらゆる技法とアプローチについて多面的・理論的に述べている本書は、そうした事件の解明を進め、犯罪者を理解する上で非常に貴重な指針を提供してくれる。司法心理療法に携わる者はもとより、さまざまな分野の人たちの関心に応える、価値ある一冊である。
近年、医療やバイオテクノロジーからコンピュータサイエンスおよびロボット工学までも含む広い領域で、脳・神経科学への関心が高まっている。しかし、その対象とする範囲は広く多様であるため、要点をおさえて学ぶことが重要となる。本書は、脳の働きを学ぶうえで最も基礎となるニューロンの電気生理学からはじまり、シグナル伝達、神経系の発生、高次機能の一部をコンパクトに記述した。さらに、これらを踏まえて意識やクオリアを理解しようと試みている。