LAMARCK(1744-1829年)フランスの植物・動物学者ラマルクの代表作。全3部初の完訳。第1部では動物分類の根本的問題と進化現象について、第2部では生命論と生理学について、第3部では心理現象の生物学的研究についてそれぞれ論じられる。刊行は1809年。ダーウィンの“種の起源”に先立つこと50年、文字通り進化論学説の創始をなす著作である。
本書は獣医・畜産学領域で問題となる有(病)害動物のうち、寄生虫学で扱われる動動群(原虫、吸虫、条虫、線虫など)を除いたものについて記述したものである。
野外観察と室内実験の隔たりを埋めるために、近年急速に発展してきたのが隔離水界(メソコスム)を用いる手法である。本書は、これによる諏訪湖での実験の結果、各実験の発想、具体的な実験操作等をまとめ、環境問題への応用も考え必須の基礎知識を提供する。
今世紀に入り、ダーウィンの進化論をメンデル遺伝学に基づき生物統計学的に基礎づけた集団遺伝学が誕生し、また分子生物学の発展により、進化機構の解明は飛躍的に進み、進化論ブームともいえる状況を招いた。本書では従来あまり知られていない高等動物集団の遺伝構造や進化過程に関し、人類や家畜、野生動物を材料にして現在の到達点を示す。
おかしなおかしな動物話がまるごと全1冊。
本書は、現段階におけるH.pylori研究についての最新の成果をわかりやすく説明したもの。第2版にあたり、内容を大きく変更。ことに、後半部にH.pylori研究におけるピットホールの項を設け、総説では記載しにくかった重要事項を解説した。
本書は、乳化食品の面から書かれた食用油脂の専門書である。各種の食品に油脂を用いる場合の参考として、それらの性質や利用上の問題、近年、大変重要性の高まった油脂の健康への影響などについても触れ、加工油脂と乳化油脂食品などについて詳しく説明している。新規な栽培種や遺伝子組み換えによる植物油、新規な植物硬化油、輸入が急増した加工乳脂や分別油など、応用上の理由で改質された油脂類についても述べると共に、健康上のニーズによって改質された油脂類、植物性構造脂質についても紹介した。
動植物について発生・形態・構造・進化が関わる様々な事項を迫力のある写真やイラストを用いて解説した百科事典。
「神と人間と自然の交渉の学」と定義する谷川民俗学の“現代の十二支考”!古代から日本人は海とどう関わってきたか。
デカルトが自己の哲学の全貌をはじめて世に問おうとした著作(1644年刊)の初の全訳。第1部「人間的認識の原理について」が形而上学を扱い、他の第2部から第4部までが自然学の全体系を示す。第2部「物質的事物の原理について」は自然の運動法則一般をとりあげ、第3部「可視的世界について」は主として太陽系の成り立ちを論じ、第4部「地球について」はその生成を述べる。
人が暮らす最も寒い地域、シベリア。水の凍結と融解が環境を支配し、特有の自然と文化を育んできたこの地は今、大きな変化に晒されている。温暖化による生態系と水環境の変化、社会変化がもたらす影響と、それに適応して生きる人々の姿を描く。