旭山動物園には、パンダやコアラ、ラッコといったスター動物はいない。展示しているのはペンギンやホッキョクグマ、アザラシなどの普通種ばかり。それなのに日本全国から大勢の入園者が訪れるわけは、独創的でユニークな展示方法にある。水中を自在に飛び回るペンギン、人間めがけてプールにダイブするホッキョクグマなど、単に動物の姿を見せるのではなく、動物たちの「知られざる能力」や、「魅力的な生態」を見せるという、これまでの動物園業界の常識を覆した展示方法が人気の理由なのだ。人々は、“珍しくもなんともない”動物が持っていた能力のすごさに改めて驚き、再発見した彼らの魅力に心をとらわれているのである。そして、それは旭山動物園が創立以来培ってきた「行動展示」という概念に裏打ちされた手法でもある。北の果てにある小さな動物園はいかにしてどん底から這い上がり、夢を叶えたのか。旭山動物園の38年間の歴史を振り返る。
カンブリア紀の海で三葉虫をはじめとする奇妙奇天烈な動物たちが一斉に産声を上げたのは、今から5億年前のこと。地球における生命史40億年の中で、「最近の5億年」については、調査・研究が進み、これまでよく語られてきた。本書は、「世界で屈指」と称えられる古生物学者である著者が、あえて「空白」期間である今から5億年以前、「最初の30余億年」に的を絞り、最新の発見と成果に、さまざまな証拠の真偽をめぐる議論もまじえて、その進化の様子をスケッチしたものである。北極海の孤島からオーストラリアの奥地まで、世界各地の調査地に赴く著者ならではの、生き生きとした探検記録でもある。「最初の30億年」における地球環境の激変と多様な生命の進化は、それ以降にもまして、魅力的なドラマとなっている。さらに、火星での生命の謎に取り組む古生物学者の姿も活写される。
女の唇がプルプルし、顔やアゴが小さいことが重要なそのわけは?ダイエットの意外な秘密、国によって性格の強さが違う原因、お茶が体にいい理由、サルも絶頂で叫ぶ所以はー。最新動物行動学が、森羅万象を縦横無尽に解き明かす。読めば必ずゲッと叫び、プッと吹き出すギモン解決型科学エッセイ、ますます快調。
あの旭山動物園で25年間飼育係だった絵本作家・あべ弘士。だからこそ生まれた「どうぶつ交友録」にして「どうぶつ辞典」、しみじみと「ひと」が好きになる辞典です。
フランスにおいて、器楽曲の地位を大いに高めたサン=サーンスの作品集。ここではオルガン付の壮麗な交響曲第3番や、ユーモアあふれる室内楽の「動物の謝肉祭」など、サン=サーンスの多彩な音楽が満喫できる。
60の動物キャラがあなたのすべてを解き明かす。
従来の「難読語辞典」は目指す難読語がすぐに引けたでしょうか?本書は、画期的な「ウソ読み索引」から、目指すことばの正しい読み方がすぐにわかる独創的な難読語辞典です。日常生活の中で出会う難読語、読めない漢字約3,000語がすぐに読めるようになり、さらにその語の意味や使い方、語源などが学べます。漢字から検索できる「漢字別項目索引」と、それをバックアップする「代表音訓索引」付き。
動物園の飼育係が奇妙な暗号を残し、猿山で殺されていた。その謎を解くことで犯人を探りだす、表題作「動物園の暗号」はじめ、「やけた線路の上の死体」など謎解きの面白さをいかんなく味わうことのできる、本格ミステリー作家の珠玉短編全4編を収録。
人も動物も幸せになれる場所へ…スタッフの夢と努力が、大ピンチの動物園を生まれ変わらせた!旭川の小さな動物園が、2004年夏、上野動物園を抜いて月間入場者数日本一に輝くまでには、「行動展示」をはじめとするさまざまな工夫の積み重ねがあった。カラー写真満載で贈る、感動のノンフィクション。立松和平氏と小菅正夫園長の対談も収録。
大好評の“らくがきレッスン”と“図解”で、イラストスケッチのコツとデッサンの基礎技法を、たのしく、気ままに、ゆっくり学びましょう。
いい人が集まっても、いい社会はできません。「本当の信頼関係とは何か」を徹底的に議論。
2004年12月の一億二七八〇万人をもって日本の人口はピークを迎えた。翌05年から現象が始まり、今後も減り続ける。2042年には一億人を割り、百年後には三分の一になるとも予測されている。その結果を受けて、政府やマスコミはGDPや所得の低下、消費市場の縮小、年金の破綻などの悲観論を喧伝するが、これらは真実なのか?人口減少が下げ止まり反転増加することはないのか?日本の人口変化を「人口容量」という仮説から大胆に予測した文明論。
韓国が失ったもの、失ってはいけないもの。
本書は、比較社会学の視座から現代社会を考察してきた著者が、生命史における「個体」発生とその主体化の画期的意義を明らかにする。遺伝子理論・動物行動学・動物社会学の成果に向き合いつつ、動物個体の行動の秘密を探り、「自我」成立の前提を鮮やかに解明する。「人間的自我」を究明する著者ならではの野心作。
「エコ・テロリズム」とは一体何なのか?過激な反捕鯨運動、動物実験関連企業や研究者への執拗な脅迫・襲撃、自然開発業者の関連施設への放火、バイオ関連企業への爆弾攻撃…。「環境保護」や「動物愛護」を理由とした暴力事件が近年続発し、欧米では大きな社会問題となっている。ラディカル環境・動物解放運動の歴史と思想的背景を読み解いていくと、戦争によって独立を勝ち取り、奴隷解放・公民権運動によって権利を勝ち取ってきた、「アメリカ」の真の姿が浮かび上がってくる。
チリメンジャコに混じったヘンな生きもの。未知の世界はお皿の上に。心をつなぐチリメンモンスターをさがせ。図版多数。遭遇率、主要生息地など全て網羅した初めての本。