私たちは、絶滅が危惧される動物や虐待される動物に胸を痛め、動物を大事にするのはよいことだ、と信じています。しかし、そうした考えの起源は意外に新しいものです。誰もが子どもの頃に手にした『シートン動物記』の著者、テレビ番組の取材中にヒグマに襲われて死去した写真家、そして和歌山県太地町の伝統的なイルカ漁を糾弾する映画ー三つの事例の向こう側に控える時代背景、交錯する思惑、政治的意図、イデオロギーを詳細に追求していく本書は、私たちの常識を心地よく覆します。気鋭の著者が書き上げた読者への挑戦状!
近代のおびただしい生物の種の絶滅は、地球上に連綿と続く絶滅と進化の営みとは、明らかに異質なものだ。かれらは、なぜ絶滅しなければならなかったのか。自然保護の立場から、その絶滅の軌跡を活写し、あらためて世に問う。
この絵本では農家(お百姓)と、子どもや田んぼの生きものたちとの対話をとおして、生きものの視点から田んぼという環境への理解を深めていきます。四季の田んぼの仕事、田んぼに生きる動植物、田んぼの成り立ちと水のめぐり、田んぼと地域、文化などをとおして、身近な環境が農家の仕事(百姓仕事)によって保たれていることを知ることができます。
エゾシカとの交通事故対策に端を発し、北海道では、野生動物の交通事故対策が本格的に取り組まれ始めた。本書は、野生動物との交通事故対策にかかわる、国内外の関係者の知識をとりまとめたものである。
未確認動物学は科学かトンデモか?人はどうしてモンスターに惹かれるのか?UMAは本当にいるのか、いないのか?野生動物学、科学論、民俗学、心理学の知見をふまえて謎を解き明かす。
魂を揺さぶる驚くべき実話。ナチスの侵攻を受けたポーランドで、動物園を運営するある夫婦が、命をかけてユダヤ人を救おうとした正義と勇気の物語ーあなただったら、どうしますか?
動物を動物たらしめている特徴の一つが神経系の存在であるが、その構造や機能は動物により実に様々である。近年、ヒトなど個々の生物の脳神経系については急速に解析が進んでいるが、多様な神経系がどのような進化の道筋を経て生まれたかという全体像は、未だ謎に包まれている。無脊椎・脊椎を問わず多様な動物を比較することで、その謎に果敢に挑む。