チカとユカはそっくりな双子で、ユカは髪型も服も、歯ブラシだってチカといっしょでいいって思ってるんだけど、最近、チカは千代田君には、自分がチカだって見分けてもらいたい。千代田君と仲良しの小黒君はクラスで飼っている金魚の名前をつけるのに苦労していて、やっぱり仲良しの葉月君は、友だちや先生の名前を変えて物語を書くのに夢中。千代田君の幼なじみのモエちゃんは、千代田君から「おれのことも自分のことも下の名前で呼ぶな」って怒られて口癖を直そうとしてて、そんなえらそうな千代田君は、自分の下の名前が気に入っていないみたい…。みんな、自分の下の名前って、気にならない?第55回講談社児童文学新人賞佳作受賞作。小学上級から。
東日本大震災がきっかけで、離れ離れになった幼馴染の六人。中学三年生になったある日、セータの下に、仲間の一人が投身自殺をしたと報せが入る。当時の担任とともに現場である北海道の岬に向かった五人だが、その帰りに橋から車ごと落下してしまい、原生林を抜けて助けを呼びに行くことに…。過酷な運命に翻弄されながらも、前を向こうとする少年たちの「再生」を描いた感動の長編小説。
いつもいる場所でも、ちょっとしたことに目をこらすと、たちまち「なんだろう?」とふしぎが、めばえてくる。ふしぎを、どんどんおっていくと、おもいがけないことがわかってくる。「なるほど!」「そうなのか!」わかってくると、たのしくなってくる。でも、またふしぎが「どうして?」「どうして?」と雲のようにわいてくる。もくもくぎもんがわいてきて、いっぱいいっぱいふしぎがとけてくる。だから、かがくはおもしろい。どんどん、かがくがすきになる。
週末になったら、名前しか知らないあの男にまた会えるー若き建築デザイナーの宮脇克実の趣味は、誰ともつるまず独りバイクで山を走ること。ある日、同じスクランブラーに乗る男・マサムネと出会い意気投合!一緒に山を疾走できれば、本名も仕事も知らなくていいー逢瀬にも似た週末のツーリングに、克実は夢中になっていく。ところが、克実が手掛ける建設現場で偶然再会してしまい!?
やさしくて、ちょっとせつない。平凡な毎日に、大きな奇跡が舞い降りたー。しあわせな時間だけがぎゅっとつまった、92編にわたる、一匹の犬とある家族の物語。
ガーデニング・フラワーアレンジメントにも活用できます!「緑・花文化の知識認定試験」にも対応した花の百科事典。巻末に五十音順索引と花の入手時期索引が付く。
北アフリカの港町モガドールで若い娘ファトマが投げかける謎めいた眼差し、町の人々のあいだで交錯する生と性の予感…。メキシコで最も権威ある文学賞「ハビエル・ビジャウルティア賞」受賞作。
ポリアナがギリシア大富豪アレクサンドロスと結婚して5年。第二子を身ごもり、傍目には幸せの絶頂にあるかに見えたが、異国から来た身分違いの花嫁への風当たりは想像以上に強かった。“ポリー”という昔からの愛称は、義母の「下品」のひと言で禁じられて以降“アナ”に替えられ、兄の結婚に猛反対の義妹は氷の刃のような嫌味と視線でポリアナを苦しめた。どんなにがんばっても、私は完璧な富豪の妻にはなれないの?ずっと抑えてきた想いを多忙な夫にぶつけてしまった翌朝、ポリアナは夫からの思いがけない贈り物を目にして…。
名前とは何か。名前をめぐる歴史、政策、法律、民族等について、各国の事例に即して考察する。
「近頃、すぐに思い出せない、覚えられない、がやたらと多い」そんな人にぜひ読んでもらいたい、忘れないための、覚えるためのちょっとした工夫、方法。だれでもすぐにできて、カンタン!効果てきめんです。
お花屋さんや花壇でよく見る草花から町で出会う樹木と野草、野菜&ハーブなど692種1194花を7つの色別と、花の形および花のつき方別に紹介。2つの方式で花の名前を知ることができる。
陽子、洋子、容子、遙子、葉子などー自然体で、明るくて、やさしさがあります。しっかりしているようにみえる半面、肝心なところで抜けていたりも。まわりにいる人が太陽になるようにその源のパワーを与える役割を持ちます。
高校二年で小説家になろうと決意して、二十一歳のとき作家に会いに行った。(…)しどろもどろに話したとき、「わかった。もういいよ。きみは小説の手法を話しに来たわけじゃなくて、人生相談に来たってことだ」一拍あって、「きみみたいな若いのがよく来るんだ。そういうとき、ぼくははっきりと伝えることにしている。きみに小説は書けない」。以来四十年余、ひたすらフリーライターとして筆力を研いた渾身の作。飄々と切実、本格文芸作品。