大和政権による地域支配の実態を、古代近江を舞台に検証。近江臣・和迩部臣・犬上君などの有力豪族と王権との関わり、渡来人が、技術力・行政実務に果たした役割を解明するとともに、倭漢氏・秦氏など渡来氏族の出自と氏族形成過程を考察する。既存の資史料だけでなく、木簡や墨書土器など新出の文字資料を駆使して、古代王権の支配構造に迫る。