本書は、地方史研究協議会創立50周年記念として、全国の地域博物館で行われた研究成果を著わした「展示図録」をリスト化し、今後の地方史研究の進展に資するため企画したものである。全国の地域博物館が発行した展示図録類の一覧と、それらを築きあげた各地の博物館学芸員の実践報告とで構成されている。
差別撤廃闘争の全容を、現地での聞きとり調査を軸に克明に描出。運動の果した歴史的意義をアメリカ社会全体の中で浮彫りにする労作。
近世から近代にかけての北奥地域史を中心に、境界・ネットワーク・変容をキーワードとして、国家との緊張関係を踏まえ、多角的に検討し、新たな歴史像の構築を図る。1〜3の各部の冒頭には、編者により、収録論文の位置づけと紹介をする。
特許庁地域団体商標登録の地域ブランド、国指定の伝統的工芸品や農林水産品・加工食品など2400件を収録。歴史ある伝統的な名産品から新しいブランドまで多数掲載。巻末には、染織・陶磁・木工・葉茎菜類・果樹類・畜産・水産・酒類などの種別から引ける「種別索引」付き。
近代にはメディアの大衆化が階層の平準化をもたらしたとされる。だが、新聞・雑誌購買者名簿を分析すると通説とは異なる実態が浮上する。電話・ラジオ等も取り上げ、普通の人々のメディア受容を描く「下からのメディア史」。
家畜化の過程で動物と人に何が起きたのか。アジア全域での永年にわたる実地調査を軸に、農学だけでなく考古学・人類学などの知見も盛り込み、家畜の系譜の全体像を体系的に記述した、世界に類を見ない書。
本書は、身近な里山の自然から自然公園などのさまざまな地域における自然の保全と、生き物の生息環境の保護を目的として、さらに、河川、道路、新都市、ダム建設などの事業展開における具体的なミティゲーションの手法・技術について解説している。
2001年から2004年までに著名なデザイナー達によってデザインされたプロダクツを1000点厳選し、詳細なデータも加え収録。さらにマーケットオリエンテッドな時代の潮流と離れて、デザインの底流を探索しているデザイナーやアート・ディレクター達のエッセイを挿入する形で構成している。
明治国家のおし進めた芸能政策。明治五年八月、教部省布達の天皇制イデオロギーに基づく「皇上奉戴」の政治的強制と、芸能を国民教化誘導の教具たらしめんとした峻厳な芸能統制は、日本の近代社会に何をもたらしたのか。近代芸能興行史の裾野から問い直す。
秋田藩中期藩政改革期の政策と民衆動向の分析を通して、従来の「個別分散化批判」の克服をめざし、地域史研究の新たな可能性を提示する。