日本の動物園は、観客の刹那的な好奇心を満たす見せ物として存在してきた。しかし、これまでの人間中心主義的パラダイムが揺らぎつつある現在、動物園は「動物ー自然ー人間」関係のあるべき姿をともに考え、後代に伝えていくためのメディアへと変化しなければならない。本書では、動物園のイデオロギー装置としての機能を明らかにしながら、人と動物の関係を、見る/見せる/所有という行為の次元でとらえ直す。さらには動物園の歴史や日本人の動物観を省察し、現在の動物園の実態を批判的に解析するとともに、今後のあり方を大胆に提起する。日本人にとって動物園とは何なのか。「輸入」された一世紀を経たいま、見る側/見せる側双方に、その根本的な存在意義の再考を迫る論考集。
一九九九年九月三〇日に起こった東海村のJCOウラン加工工場における臨界事故は、原子力産業や政府のみならず、すべての日本人に、根底から、今までの原子力問題に対する態度の甘さを痛感させるものでした。原子力利用にバラ色の期待をして五十年もの間、夢を見続けてきた私たちは、今こそ目を覚ます必要があります。臨界事故でピカッと光ったあの光は、そのようなメッセージだったのではないでしょうか。
経済発展論や経済社会体制をめぐる議論で、日本やアジアの現実を踏まえた普遍的な議論をつくりあげようとするのであれば、それは必ずしも新古典派経済学の枠組みにとらわれる必要はない。日本でのさまざまな地域の開発・援助研究の議論や文献を検討してみると、個々の国の専門家がそれぞれ別個に、一国だけではなく横断的に存在する共通の要素について、同じような議論をしていることがわかる。そこから横断的な開発論、発展戦略を見いだすこともできるのではないだろうか。これが、本書の基本的な問題意識である。
経済活動の空間的側面を斬新な方法で分析。空間経済学の新たな地平を開く意欲作。
800以上のモルトのテイスティング・ノートを掲載。スコッチの全116蒸留所の最新情報を詳細に解説。各蒸留所のホームページ、電話番号、住所、地図を掲載。
ペットがコンパニオンアニマルとよばれるようになってきた現代では、動物との関わりをもつ場面が、日常の生活でも増えてきています。そのため、獣医師の活動分野は、多方面に広がる傾向にあります。本書では、多様化する一方の獣医師の仕事の現場を多岐にわたって紹介し、また、獣医師の世界の実状、なり方もあわせて解説しています。
いざ、外国人力士にインタビューしてみると、著者の予想や仮説とは大きく異なる学習法があることが次々に分かり、まさに目から鱗が落ちる思いであった。そして驚くべきことに、彼らの学習法は、著者が研究課題の一つとしていた、バイリンガル(二言語併用)教育の中のイマージョンプログラムという教授法の理論に見事に合致していたのである。初めのうち、日本語教育関係者にでも、読んでいただければと書きはじめたが、効果的でおもしろい「外国語学習参考書」として、外国語で苦労している日本人を勇気づけられればと考えなおした。特に、外国語学習に興味がある、二、三十代の女性、さらには、外国語教育に関心のある方などに、ぜひ読んでいただきたい。
本書では、1992年の地球サミット後を原則としてこの数年の出版に重点をしぼって、ぜひ読んでほしい約100冊の環境本を分野別に選定した。内容は、書評ではなく、あくまで紹介に徹している。
本書は、1995年以降の精神保健福祉法時代という現在に焦点を合わせている。この時代が「精神障害者の地域生活支援」にとってパラダイム転換期であるという認識からその主要な課題を論考した。
初等的なミクロ経済学と数学の知識をもとに、環境経済学の全体像をしっかりと理解できる。環境経済学を学びたい学部生、大学院生に最適。
温暖な気候と豊かな自然にめぐまれた国土、勤勉かつ進取の精神に富んだ国民性は、日本を高質で豊かな経済大国に育て上げた。名だたる企業城下町、日本あちこちに出現する新産業都市、企業と産業と地域との密接な関係、長い歴史を経ても今に息づく伝統産業、ビジネス・地域を支える交通インフラ-今の日本のかたちをつくってきた企業と産業のまったく違った視点からの姿がくっきりと見えてくる。
博物館評価の実践を、新たな評価手法の開発をも視野に入れ、挑戦的に進める。琵琶湖博物館に対する経済的・文化的・社会的効果の共同研究。
世の中に必要なことならきっとうまくいく。市民バンクに第3世界ショップ、商店街再生に起業家支援…。社会貢献型市民事業の第一人者が語る「会社」や「経済」の新しいかたち。
本書は、従来の医学教育ではほとんど教えられなかった死についての包括的な本です。特に死が目前に迫った週単位から日単位の患者のマネージメントにスポットを当てました。この時期の診療行為の成否は患者・医師関係を大きく左右し、その後の医療者の日常診療にも影を落とします。本書は、死について語ることをタブー視しないで議論し、死=医師の敗北という呪縛から逃れるために、死をいかに迎え、医療者としてどう対応するか、具体的に解説しました。そして終章では、近年議論が高まっているスピリチュアルケアについて討議しました。
本書では、学校や事業所などでの中規模ミミズコンポスト・プロジェクトの始め方とメンテナンスの方法を解説し、ミミズコンポスト(ミミズによる有機ごみの処理方法)の実用性について解説した。
集客力アップのサービス戦略、ゴト対策の必須ポイント、有力ホール&メーカーの最新動向ー生き残り・巻き返しをはかるための繁盛作戦と情報が一目で見てとれる本。
「小さな政府」「市場原理主義」では経済は再生しない。無責任な幻想をふりまいてきた徒輩の野蛮な思考を撃つ。
とことん飲んで選んだ旨い焼酎74蔵ガイド。「村尾」「富乃宝山」「八幡」「万膳」「佐藤」「豊永蔵」「朝日」「百年の孤独」…人気蔵元の酒造りの神髄に迫る。
知的な障害をもつ人たちに対する援助は、能力訓練からQOLを重視した生活支援へと大きく流れを変えようとしています。知的障害者の地域生活と自己決定を支える家族・地域・行政の活動の展開のしかた、利用のしかたハンドブック。