日本シリーズを目前に控えた東京ヒーローズの桂監督が、東京タワーで不可解な失踪を遂げた。にわかに白熱化する大阪ダイヤとの日本シリーズ。しかもその真只中、今度は東京ヒーローズの代理監督が蒸発してしまった…。事件の陰に潜む黒い陰謀を暴こうと奔走する新聞記者や監督の娘比奈子の眼前に、やがて全野球ファンを熱狂の渦に巻き込んだ壮絶な戦いを操ろうとする巨大な魔の手の存在が明らかになる…。本書は、不可能興味の横溢する事件をユーモラスな筆致で描いた、野球ミステリの傑作である。
石油・原子力なしの新エネルギー。科学を変革する新理論・科学が見落としている縦波の重力波が全ての未知現象を解明する。
阪神大震災を体験した子どもたちの愛と希望の詩。『第44回読売教育賞最優秀賞』受賞作品集より。小学低学年から。
阪神大震災は一瞬にして神戸周辺400万人の住民の生活を破壊した。この地震によって、いちやく現代人のキーワードの一つとなった「活断層」とは何なのか、どんな仕組みになっているのか、そしてどこにあるのか。本書は地震の張本人「活断層」の謎を、日本とその周辺の活断層分布図を始めとする豊富な図と写真を用いて、簡潔に説き明かしている。
芥川(1892-1927)は技巧を凝らした歴史小説によって名をなしたが、次第に具体的な現実に関心を移し、深い自己省察に満ちた独特の“私”小説的作品を書きはじめる。自伝的色彩の濃い「大導寺信輔の半生」、狂人であった生母を描く「点鬼簿」等、芥川をより人間的に身近に感じさせる作品を中心に15篇を収めた。
成功事例と失敗事例が明らかにする売れない時代のセールス必勝法。
本書は、木質構造の第一人者である著者が、木造建築と地震に関わる多くの事例を踏まえて在来木造の特質を分析し、その耐震性向上に関わる様々な具体的提言を行ったものである。真摯に木質構造を正面から見据えた著作として、実務家、学生諸氏をはじめ広く工務店経営者の方々にとっても必読のテキスト・ブックである。
面白いことに蟹は目を回すと真っ直ぐ歩くのである。随筆ありインタビュー記事あり、対談・座談会もある。興味津々の研究報告書も加えて編み上げたお噺し読本。
古典主義とドイツ・ロマン派のはざまで三十四年の凄絶な生涯を終えた孤高の詩人=劇作家クライスト…。カタクリスム(天変地異)やカタストロフ(ペスト、火災、植民地暴動)を背景とした人間たちの悲劇的な物語を、完璧な文体と完璧な短篇技法で叙事詩にまで高めた、待望の集成。貴重なエッセイ二篇を付し、今はじめてこの天才作家の全貌が明らかとなる。
ハリウッドの天才か、悪趣味オタクか?『ビートルジュース』『バットマン』『シザーハンズ』『エド・ウッド』ディズニーワールドの異端児ティム・バートンが語る。
精神科医や心理臨床家など臨床の場に従事する人々、とりわけ研修中で知識や技能の学習とトレーニングを受けているものは、きわめて大きなストレスにさらされることになる。そのようなストレスを克服し専門家として職業的任務を果たしてゆくために、治療者自身について学ぶことが本書のテーマである「オートグノーシス」である。本書に集められた24編の記録には、「逆転移」として語られる患者から治療者への影響と言った狭い範囲にとどまらず、同僚や指導医との関係、他職種や医療制度とのかかわりはもとより、家庭や友人などきわめて個人的な事情にも関係する感情的ストレスを回避することなく直視し、真摯に検討し、そしてそれらが克服された過程がなまなましく語られている。そしてオートグノーシスは抑うつや不安といった治療者自身の精神病理的現象を軽減させるばかりでなく、それを触媒として人の心の中の動きを洞察する能力を高め、臨床家としての前進をもたらすことが明らかにされている。
『東京に原発を!』の著者が怒りの告発。ふれてはならない日本のタブーに手をふれる。薬害エイズから「もんじゅ」大事故まで、すべて黒い鎖でつながっている。驚愕すべき人脈。緊急書き下ろし。
「新聞」誕生事情と記事に見る『文明開化』。
声でソンしていませんか?声で悩んでいる人、声優や声のプロ志望者、カラオケ上手になりたい人へー声帯医学の第一人者が、あなたの声を変えます。
「愛していると言ってくれ」「ロングバケーション」そして、待望の最新作「最後の恋」…心にしみるメガ・ヒットメーカー、北川悦吏子が贈るー。創作の愛と勇気とヒミツ。
本書は既刊の諸著とはちがって、自分自身を対象にした評論ないし評伝ということで、知的世界ににぎやかな話題を提供し、バルト世界への関心をさらに高めた。幼年期の写真から現在のエッセーに至る、刺戟的な文章はバルトの「詩と真実」を明らかにしてくれる。
複雑系は経済学に何をもたらすか!自己組織化の概念を経済分析に応用し、経済学に新しい視野を提供するクルーグマン教授の意欲作。
本書は、ダイアナ妃本人への極秘インタビューをもとに書かれた、世界で唯一の彼女の「自伝」である。
『午前零時の玄米パン』、『トラちゃん』、『無印OL物語』、『モモヨ、まだ九十歳』、『本棚から猫じゃらし』、『あたしが帰る家』、『贅沢貧乏のマリア』、『東洋ごろごろ膝栗毛』、ほか全作品を収録。