「わたしたちの住んでいるこの世界は、どのように始まり、どこへ行くのだろうか」人々はいつも、このような疑問を抱いてきました。現在、高度に発展している諸科学は、理論的にまた具体的に証拠を挙げて、こうした宇宙や地球の歴史に関する疑問に応えようとしています。本書は、近代以前の宇宙論や地球論の物語から、近代的な天文学や地質学の成立史を経て、20世紀の宇宙生成論や地球変動論の発展史まで、ダイナミックに展開してきた科学の歴史を、分かりやすく語りかけるものです。
「自分」がどんどん好きになる!他人からみた「自分」ではなく、自分自身がどう思い、どう感じるのか。豊かな人間関係、創造的・精神的な人生を生きたい人のための28のエクササイズ。
近年、初級教材に関しては、多くの主教材・副教材が出版されています。学習者のレベルやニーズに合わせて教材選びができるようになったと言えます。中級に関しては、位置づけの範囲が広く、文章の長さ、語彙の多さ、学習項目の多さ、要求される機能の多様さなど、学習者にとっては初級とは比べものにならない学習量が要求されます。本書は「みんなの日本語」「新日本語の基礎」などの初級教材を終了したあと、中級へのスムーズな移行を助けることを目標としたものです。各課で10〜15行程度の読み物を読み、中級への足がかりとなる文法項目を練習し、併せてテーマについてまとまったものを書く力をつけていくことを目指しています。
新潟県中越地震、三宅島や大島三原山の噴火を事前に予測し、阪神大震災(兵庫県南部地震)の危険を指摘した「時空ダイアグラム」が今、何を示しているか。新たな活動期に入った日本列島の「次なる危険地域」を、噴火と地震の時間・距離関係から検証していく。
一九九六年九月三〇日、阪神・淡路大震災で大被害を受けた阪神高速道路は、この日、完全復旧し全線開通を果たした。工事区間、実に二七・七キロメートル。わずか一年八か月半という例のない猛スピード工事だった。道路、ガス、トンネル、巨大橋、地下鉄…。文明に必須の社会的基盤は、建設中も供用中も信じ難い自然の猛威にさらされる。その宿命を克服する「壊れない」モノ作りへの努力は、長大橋を支える三〇万トンの塊(アンカレイジ)からたった一本のボルトにまでおよぶ。「壊れぬ技術」に挑んだ、「メダリスト」と呼ぶにふさわしい技術者たちの熱い証言、一九篇を収載。
現代中国50年の政治メカニズムを基本構造から解明、市場化にともなう政治的多元化の行方を確かな視点で描いて、現代中国理解の新たなスタンダードを示した待望の新版。
維新をさかのぼること12年、安政2年秋の夜半、直下型大地震が江戸を襲った。大江戸八百八町を壊滅させ、7千人を超える死者を出したこの地震が、幕府倒潰の序曲となった。巨大災害は、政治と社会に蓄積されたひずみを一挙に顕在化させずにはおかない。政権の当事者能力の欠如。地震後の社会の「ラディカルな能天気、支配層への期待感ゼロ状態、とことん徹底的な政治無関心」。国家権力は液状化した地盤の奈落に自重で沈降していく。江戸の地殻に走った亀裂は、いかにして幕府の基盤を掘り崩し、政権瓦解を導いたのか。その歴史のうねりを緻密な考証分析と緊迫の筆致で描く、災害と政治の歴史学。