鉄筋コンクリート構造物を対象として、耐震設計に必要となる基本技術、性能設計法、地震リスクを解説。耐震工学は多くの技術要素から成り立つが、豊富な図面・表、実際の震災例や構造実験、模型の写真を用いることによりわかりやすく解説。また、多くの数値シミュレーション例により耐震解析の実際を示すとともに性能設計法に準拠する示方書/ガイドラインの要点を明解にまとめています。
本書が対象としている範囲は、地盤中の波動伝播、地盤の変形・破壊現象に関する基礎理論やモデル化、さらに地盤震動、液状化、斜面崩壊に関わる理論・実験・解析に及んでいる。従来の力の釣り合いの見方だけでなく、エネルギー的視点を含め、地震時の地盤挙動メカニズムに関する広範な現象を理解する道筋に、新たな方向性を提案。
30年におよぶ地震予知の取り組みの成果をどう見ればいいのだろうか。過去の地震データの解析から予知の可能性を探り、極端な楽観や悲観に流されることなく、今後も着実につづけていくことの大切さを具体的に論じる。長期予測・短期予知の方法をしめし、さらに東海地震の予想、警戒宣言一本やりでない注意報の必要性についても提言。
富士山、蔵王、霧島連山、南海トラフ、首都直下型…御嶽山噴火を2013年に予測していた木村理論が警告する「3つ」の危険エリアとは!注目の木村理論が日本列島を漏れ無く総点検!
地震の研究にはいろいろなやり方があります。そのなかで、いま、注目されているのが、著者のチームの研究です。くり返し起こる地震や津波の周期や大きさを、どうやって明らかにしていくのか…。研究の最前線をのぞいてみましょう。シリーズ第3弾。
一〇〇年から一五〇年のサイクルで日本を襲う、阪神淡路大震災をはるかにこえる巨大地震。中世社会は、巨大地震にどう立ち向かったか。難波浦の津波による被害など未曾有の被害の実態に迫り、現代社会に警鐘を鳴らす。
阪神大震災は一瞬にして神戸周辺400万人の住民の生活を破壊した。この地震によって、いちやく現代人のキーワードの一つとなった「活断層」とは何なのか、どんな仕組みになっているのか、そしてどこにあるのか。本書は地震の張本人「活断層」の謎を、日本とその周辺の活断層分布図を始めとする豊富な図と写真を用いて、簡潔に説き明かしている。
過去からの記憶の波動を記録した装置=地震計である「ムネモシュネ・アトラス」。特異な美術史家ヴァールブルクが作り続けたそのイメージの地図帖(アトラス)に宿るアクチュアルな歴史を解放し、ありえなかったはずの過去に触れるイメージ研究、座右の書。
熊本地震からすでに3年が経つ。時の経過とともに人々の記憶が叙々に薄れていく。このままでは、あの苦しい体験が風化していく。記憶を記録として書きとどめ、後世の人々に伝えなくてはならない。地震災害の体験を通じて培われた社会福祉施設の教訓は、きっと多くの同様の施設にも役立つことだろう。
じしんはとつぜんやってくる。ぐらぐらじめんがゆれて、ものがおちてきたり、たてものがたおれたり…。じしんのあとにはつなみやかざんのふんかがおきることもあるよ。じぶんのいのちをまもるほうほうをしって、じしんにそなえよう!
未曾有の震災も過去となりつつあり、被災地も平穏な日々を取り戻し始めた。本当の危機は、しかし、いま、迫ってきている。西日本を襲う南海トラフ巨大地震は、2030年代に起きるという。しかもそれは首都圏も直撃する、最悪の「五連動地震」となる可能性が高い。さらに日本列島の活火山は噴火スタンバイ状態にある。だが、恐れすぎてはいけない。地震のメカニズムを理解し、地球科学の思考法を体得すれば、着実に、巨大災害は減らせるのだ。本書を読んで一人一人が自律して行動することが、明日の震災を「生き抜く」ための第一歩となる。
飄逸と反骨で知られ、一貫して民衆の弁護士であった山崎今朝弥の痛快無比の奇文集。自伝的エッセイ集『弁護士大安売』と、関東大震災時の朝鮮人虐殺事件等への批判の書『地震憲兵火事巡査』等から新たに抜粋編集した本書は、社会運動史の貴重な記録であり、特に関東大震災時の一連の虐殺事件を助長した官憲を痛罵した表題作は圧巻である。
地震学は地震とそれに関連する現象を研究する学問であるが、大別して、地震の発生に関連する問題と、地震波とそれによる地球内部構造探求の問題を扱っている。前者の研究には後者の知識が不可欠であるし、さらにこれらの基礎として、地震動の測定や弾性の理論などがある。本書は以上の比較的狭い意味での地震学について、基礎的な知識を記述したものである。地震学を学ぼうとする学生諸君の入門書となることを目的としているが、地震学に隣接する分野の研究者の方々、あるいは企業や官庁で地震に関連する業務に携わっている方々などにも参考になる。
日本列島は世界一の楽園…地震を正確に怖れて火山の恵みに感謝。