本書は、会計の国際的側面がこの分野の不可欠な部分であるという命題を専ら扱っている。国際的側面を考察することなくして、会計の学習は不完全であると著者は確信している。第4版では、多国籍企業の年次報告書と専門的な国際会計の文献から多くの新しい事例を追加した。
本書には、名実ともにウォートンスクールの精神が反映されている。知識の増進、学際的な対話の尊重、世界中の経営の現場に対する貢献といったことがウォートンスクールの使命である。世界中で最大、最高の経営学者のグループの一つとして、今日のビジネスリーダーたちが直面している理論的あるいは実践的なさまざまな課題を解決するために、編著者のもてる能力を惜しみなくつぎ込んだ結実が本書である。
本書では生体膜という舞台に登場するドラマの役者たち、イオンポンプとトランスポーターたちの個性あふれる素顔を紹介し、自然という不可思議な演出家が振り付けるわくわくするようなドラマの展開を伝えていく。
このテキストの特徴は、内容的に筋立てを明らかにしようとしたこと。見開きのうち右ページは図表を中心とする資料となるように配置した体裁。生徒・学生の履修内容が多様化した事情を考慮したこと。動物を中心とした見方を強調したことである。一通りの生物学の分野を取り込んでいる。
本書は、現代マーケティングの製品戦略、すなわち製品の形成をめぐる企業の戦略的活動を研究の対象とする。現代製品戦略がその形成と展開の過程でもつ対抗的、動態的な性格を析出すること、そしてそれを通して現代マーケティングのダイナミズムを説明することが本書の課題である。
何がどのように破壊されその跡に何が現れようとしているのか。グローバリズムが持つ大きな破壊力に焦点を当ていま推し進められている国際経済の現状を提示する。
我々は、如何に生き延びるべきか…社会主義制度崩壊の後、苦悩する日・米・欧先進資本主義諸国、その動態を世界史的視野から比較分析、各国の選択の行方を探る。現代最高レベルの政治経済学者による、先端的総合研究。
井上民二はボルネオの熱帯雨林に大がかりな林冠研究システムをたちあげ、陸上の最後の秘境“地上40mの林冠”に暮らす多様な生物の相利共生関係の解明に、若手研究者とともに挑んでいた。しかし1997年9月6日、研究フィールドへむかう小型飛行機の墜落事故のため急逝。享年49歳。日本を代表する独創的生態学者の夢と情熱の軌跡をたどる。
本書はバイオサイエンスを学ぶ大学生のための「微生物学」教科書および参考書である。コンセプトはミニマムで基礎的な微生物学の知識や用語を簡明に記述する方針を採用し、さらに微生物学の歴史的な流れが理解できるように配慮した。また内容構成では生化学や免疫学などの講義や教科書で学べる事項は大幅に割愛して、微生物学固有の事項に特化した。執筆にあたっては、中学・高校で「生物」を選択しない学生にも理解できる表現で、なおかつ自然科学が不得意な学生でも親しめる簡潔な記述をするように心がけた。一方、重要な微生物学用語には英語を付して、その後のバイオ系専門課程や大学院における文献講読にも役立つようにした。また特定事項に興味のある読者のために、執筆に使用した主要な参考文献を巻末に記載した。
生物の分類・系統から細胞や遺伝子の働きと意味、最新のゲノム医科学や再生医学の基礎まで講義形式で楽しく履修できる。
本書では、植物細胞のオルガネラのダイナミックな世界を、それぞれの分野の最先端で活躍している研究者に描いてもらった。動物細胞や酵母細胞ではみえてこない細胞の全能性やオルガネラの分化・多様性は、生命現象を分子レベルで語るための鍵を与えてくれる研究対象となることはまちがいない。
本書は大学1〜2年の学生を対象とした植物科学の入門書であり、多様な植物科学の基本的な知識が初心者にも容易に理解できるように構成されている。21世紀、人類は地球規模での食糧危機や自然環境の悪化、また、生活必需品の原材料としての植物資源の枯渇など、さまざまな問題を解決・克服しなければならず、植物科学の重要性はますます強くなる一方である。本書は、この点を十分に認識したうえで植物と人間との深いかかわりあいの基礎を記述している。
水と森の島ー知られざる素顔に迫る。樹齢7200年の縄文杉、幻の竜王滝、霧に育つ巨木、世界最大の照葉樹林、日本最多年間1万ミリの雨、亜熱帯に冬の吹雪など、30年に及ぶ取材の集大成。
有機化合物の官能基が分子の構造や多彩な反応性を決定する。有機化学とはいわば官能基の性質を知り、その分子変換を研究する学問とも考えられる。本書では、有機化合物を官能基別に整理し、分子変換を体系的に学習できるように構成した。豊富な実例を示しつつ反応機構を簡潔にまとめた、有機化学を深く知るための格好のガイド。
本書は保全生物学の入門書を意図している。保全生物学は21世紀にはわれわれにとって最も重要なもののひとつになるだろう。これは、遺伝子、種、および群集を枯渇させずに利用できるよう自然界についての情報をもたらすことにつとめ、われわれの惑星の豊かさを特徴づける生物の多様性を維持することを目的にしている。われわれは重大な挑戦を受けているが、それに正面から向かい、われわれがこの仕事を行なうための道具となるような知識を急いで開発しなければならない。このテキストは主として大学生レベルの教材として書かれたものである。本書は、読者が生物学についての基本的な知識を持ち、またある程度は生態学について知っているという前提で書かれている。
プロバイオティクス(保健効果)による特定保健用食品や薬品、バイオプリザベーション(食品保蔵)、生分解性プラスチックなど、伝統的な食品技術を基盤として多方面に発展しつつある乳酸発酵の研究開発最新事情を紹介。
「廊下を歩いていると左側の物によくぶつかる」「自分の左側にいる人が見つからない」「食事の左半分を食べ残す」(左側半側空間無視症状)など、主に脳卒中によって、ある特定の領域(空間)が認知できなくなる「半側空間無視」の複雑な障害像について、さまざまな臨床検査の結果やリハビリテーションのための訓練課題を紹介。治療やリハビリに関わる専門家が、高次脳機能障害とその周辺問題を十分に理解し、適切な介入と対応の方策を考えるための貴重な一冊。
超低温のLNGを運ぶLNG船は複雑で、誰にとっても難解である。またボイルオフガス発生のために推進プラントの経済性評価も難しい。本書では著者の知識と経験をもとに、これを平易に解きほぐし、写真・図表を用いて挿話を交えて懇切に説明。LNG船がはっきりとわかってくる。この間に、新技術のすばらしさや思いがけない落とし穴が見えてくる。新機種開発・競争力強化の発想や方法も浮彫りにされる。これからLNG船を学ぶ人にとり最適の入門書。同時に、LNG船担当者の飛躍を手伝う専門書。