本書は、関東・甲信越の地理的水環境を含めた古来からの人間と水、産業と河川や湖沼とのかかわりを取り上げ、さらに流域が一体となった現在の水利用における相互協力について述べた。さらに、過去における水環境問題の反省から、開発の現状、開発に伴う水環境の変遷を取り上げ、水環境の面から環境保全に寄与している各地での水環境改善への取組みも取り上げている。
経済学の歴史とパラダイムを読み替える。サービスに関する経済・社会思想の発展を体系的に跡づけ、サービスの役割を経済理論に統合する、フランスの二人の気鋭経済学者による初の画期的試み。
現代社会は、生き物たちが新しいドラマを演じる大舞台なのである。本書は、現代日本に生きる生物の現状に焦点をあて、その生きざまを描写することをつうじて、現代社会にふさわしい自然のとらえ方を考えてみたものである。
多様な有機化合物の構造を体系的に理解する土台として、結合、異性現象、電子の非局在化、酸性と塩基性、置換基の立体的なかさ高さ、という五つの観点を提示する。ここで培われる、化合物の構造と性質を結びつけて考える力は、最先端の分子設計にも通用する。各章には「特論」をもうけ、関連分野のホットな話題などを紹介。
ヤクルト・バイオサイエンス研究財団が「培養によらない腸内フローラの検索法を開発するため」、1995年度より特別研究課題を指定し、研究班を組織して行なってきた、研究助成最終年度分のシンポジウム報告。
生産技術の変遷、地球上の有用植物資源の種類、植物と環境との関係、食品の持つ第3次機能である生体機能調節、植物資源と遺伝子工学との関係、遺伝子組み換え食品の安全性、さらには植物資源の生産と環境との調節ならびに資源環境型社会の構築のためのゼロエミッションの考え方について記述する。
IL-8からウイルスケモカインまで、全アミノ酸配列を収載。本書では、個々のケモカインやケモカインレセプターに関する基本情報や最新トピックスを簡潔な形にまとめて総覧的に提供している。多数の分子種について俯瞰的かつ容易に情報が得られる。
本書では、種々の加工茶について、その魅力を特に嗜好特性因子の「香り」というものに焦点をしぼって探っています。茶を一つの原点にして30年余り続けてきた香気分析に関する研究の過程と成果を、研究ノートとしてまとめました。
生命現象に暴力的に介入する「悪しき科学」とそれを支える人間ー生命観を科学的、倫理的、社会・経済的に徹底的に批判する、勇気と指針の書。
教育における選択の自由と機会の平等の調和点をリベラリズムの立場から具体的に提示する。
有明海には、日本最大の干満差と日本の干潟の40%にあたる広大な面積の干潟がある。そこは、きわめて高い生物生産力をもつとともに、日本の他の海域では見られない特産生物の宝庫でもある。しかし、その価値はまだまだ社会に知られていない。泥の干潟やそれに続く浅い海、あるいは潮汐の影響を受ける河川下流部がどれほど豊かで大切な場所なのか、そしてその保全がいかにさしせまった課題なのか。この一見地味な世界に光を当てるために、様々な分野の21人の研究者が結集した。本書は、日本最大の干潟・河口域を有する有明海の生物相に焦点を当てたものである。
川をとりまく社会状況や市民、行政の取り組みを背景として、建設省では平成9年度に「パートナーシップによる河川管理のあり方に関する研究会」を設置し、検討を進めてきたが、その成果が平成11年6月に「パートナーシップによる河川管理に関する提言」としてとりまとめられた。本書は、この提言をもとに、川づくりの現場に携わる行政担当者と、川や流域にかかわる市民活動に携わる実践者が、協力・連携して取り組むためのハンドブックである。
本巻は、「図形」篇と「決定性と偶然性」篇の諸項目から成り立っています。この後篇の内容は目次からわかるように解析学と確率論に関する部分ですが、このような哲学的な標題にしたのは、第1巻の「数学の歴史」篇「新時代」の項で、関数や微分・積分は未来を予測できるもの、決定論的なものという世界観をもたらしたのに対して、量子力学やカオスの理論からは予測不可能な観点を生じさせたことを述べているのと関連があるものと思われます。
人間の遺伝子を解読することによって、将来私たちが直面するであろう真の危機とは何か。「遺伝子検査」「遺伝的差別」「遺伝子情報の管理」「遺伝カウンセリング」「遺伝子サービスと医療保険」など、いくつかの倫理上のジレンマを紹介し、その意味を問う。
21世紀茨城の水を問う!人間の生活にとって最も重要な水環境について、大学、民間、行政が一同に会して考えてみました。そして、21世紀の環境問題への取り組み方の可能性を探ってみました。今、地方国立大学には、地域社会への貢献が求められています。本書は、1地方国立大学である茨城大学が、国際的な視野から生き残り戦略を考え始めた最初の記録です。
本書は、市民系NPOと共益型NPOとの多様な協働のありかたを探ることによって21世紀市民型社会を展望する。最前線のNPOの実践報告をはじめ、全国初の「介護保険市民オンブズマン」や「NPO専用融資システム」・「NPO寄付システム」も紹介。