「生物多様性」をキーワードに、各界の識者・文化人の声を収録。
稲作のルーツは焼畑農業ではない。サトイモなど水辺の根菜栽培に起源を持つ、「株分け」栽培から生まれた。イネ学最先端の知見から水田稲作という世界の農業上、最もユニークな農耕発生のメカニズムを解明し、照葉樹林農耕論をはじめとする定説の書き直しを迫る。
自然・農村・都市・旧郊外の破壊、地域文化の喪失、環境・エネルギーへの負荷、流動化と匿名化による犯罪の増加、大量浪費空間の出現による現実感覚の変容、大量消費による意欲の低下、生活空間の閉鎖化による子どもの発達の阻害、アイデンティティ危機から生まれるナショナリズム-ファスト風土化がもたらすこれらの問題から地域を守るためにはどうすればよいのか?中心市街地の衰退を阻止する方法から、人が集まる街づくりや建物・場所の潜在力を引き出す街づくりの試み、子どもが遊び育つ街や真の田園都市の姿、そして風土と建築の関係までを、社会学・都市計画論・建築学などの論客一〇人が明らかにする。
かつては身近な野草でありながら、絶滅危惧植物となってしまったものは数多い。その中のシンボルとも言えるサクラソウを主人公に、野草の暮らしぶりや花の適応進化、虫や鳥とのつながりを生き生きと描き出し、野の花と人間社会の共存の方法を探っていく。保全生態学の入門書としても大好評だった初版に、大型プロジェクト研究による分子遺伝生態学的成果を加え、植物の繁殖と保全の取り組みの方向性を示した。保全生態学の基礎解説も最新の記述に改めた。
世界にはどのような甲虫がいるか。どんな生活を送り、どのように進化をとげてきたか。甲虫がどれほど多様かに答える。甲虫の分類から最新進化学までの15話。
多様性進化の頂点を極める!さまざまな証拠からカンブリア紀に生まれたと考えられる海洋微小甲殻類カイアシ類は、現在、地球上で最もバイオマスの大きな動物のひとつである。私たちはヒトを頂点とした高度・複雑化こそが進化と思いがちであるが、生命の本質が「はびこる」ことである以上、最多にして最も多様性を獲得した生物も地球の覇者といえるのではないか。浅海の底で生を営んでいた生物が、浮遊生活に挑戦しついには究極のフロンティアである他生命体へ寄生する道を歩みはじめ、さらに爆発的な多様化・バイオマスを獲得する水平進化の道を描き出す。小さな生命の大きな戦略に迫り、進化の本質を問う野心的試み。
地域に根ざす企業の後継者育成への果敢な挑戦。老舗4軒のノウハウと全国9地域の斬新な実践を現場の目線で報告、中小企業の最大の課題「人材育成」に向けた真摯な取組みに学ぶ。
文化と産業が共鳴する街をめざして。行政は何ができるのか?市民は何をすべきか?政策現場からの「理論と実践」。
多くの日本企業には、社員の仕事に対する情熱を企業成長の“エンジン”とするような仕組みと仕掛けが構築されていません。日本企業にとって、社員一人ひとりの活動が常に会社全体の目標と一致すべく、組織に共有のメンタル・モデルを確立することが急務であり、まさしくそれは、「コミットメントを管理する」ことなのです。社員の熱意を引き出すリーダーシップー社員の意欲と能力に報いるシステムー業績は、社員の熱意とモチベーションが決める。
戦略的なテーマに焦点を絞って行政学のフロンティアを開拓するシリーズ。本巻では、国際援助のしくみと運用を分析。
商店街の良さを取り入れ、新たな視点で築き上げる。新時代の最適流通業態“ライフスタイルセンター”のメカニズムを解明する。
「新しい」生態学は、都市のあり方、農業・林業・鉱工業などのあり方、社会のあり方、食料問題、人口問題など、人間活動全体を対象にする。生態学がわかる。「21世紀のエコロジー」がわかる。環境を学ぶ人必読。
新しい自然保護の概念を整理し、地球上で生きて行く上で誰もが教養として知っておくべき、「自然保護のための生態学」をわかりやすく解説。自然保護の現場の社会問題や法制度に関心のある学生が読んでも興味がもてる内容とした、これからの「自然保護」の教科書。