近年、保健活動はヘルスプロモーションに見られるように、地域住民の思い(主観性)を重視する方向へと発展している。一方、福祉活動においてもノーマライゼーションは対象者の思い(自立性)の重視が基本である。ここに地域保健福祉という理念の根拠がある。とはいえ、地域保健福祉の実践はさまざまな要素が絡み合う複雑な活動であり、そう簡単に割り切れるものではない。本書で提起したのは、複雑な事象を無理に単純化してしまう誤りをおかさないための分析法である。その意味で、地域の保健福祉の従事者が日頃の貴重な体験を客観化し、分析し、表現することに役立つものと考える。また、本書で述べた地域保健活動の展開は「生活者としての多様性を持つ個人と地域社会(コミュニティ)をつなぐ」という今日的な課題に寄与するものでもある。保健・福祉・医療にかかわる人のための基本書。
ヨーロッパから見た東アジアに迫る緊張!日本、大中国、朝鮮半島、アセアンの将来分析。
近年、代数幾何学の研究において特異点の基本的な知識の必要性はますます高まっている。本書は、代数幾何学に焦点をしぼって、特異点について体系的にまとめた初めての本である。本書では、2次元のこれまでの分類理論をふまえ、1980年代前半から進展した正則微分形式による特異点の分類を紹介することを目的としている。
外の世界を感じとる知覚は脳のはたらきである。脳はそのために神経をのばし頭に幾つかのアンテナを張り巡らせた。それが眼、耳、鼻、舌、皮膚にある感覚器である。本書ではこれら知覚のセンサーの巧みなシグナルの獲得と情報処理のメカニズムに焦点を合わせ第一線の研究者がわかりやすく解説している。脳でも最も研究の進んでいる知覚のセンサーの理解は「脳科学の世紀」といわれる21世紀を前にサイエンスを志す全ての人に必須である。
特捜刑事・香月功は時価二億円のエメラルド「森の妖精」の行方を追っていた。三年前、銀座の宝石店が襲われた際に消失した裸石で、犯人黒宮はその存在を否定したまま服役、出所間近だった。香月は黒宮の内妻夏池日出子に接近するが、直後、彼女は殺害された。背後に蠢く暴力団酒中組の捜査に乗り出した香月は組経営のスナックに潜入。だが、酒を啜った直後、香月は昏倒した…。はたして香月の運命は?「森の妖精」の在り処は…。人気絶頂、円熟の著者が放つ“顔のない刑事”シリーズ最新作。
神奈川大学評論叢書!第一線に立つ研究者が、それぞれの領域にあってこの自然界の中で宇宙と生命とに関わったいろいろな問題について、“自然誌”的な立場から私たちに語りかける初めての論集。
開発とは何か・進歩とは何か・それに応える文化とは…問題意識の共有のために今、最も求められている議論。国際セミナー1995+国際的対話1997の全記録とそれに応える迫真の6論文!「開発と文化」を問う好評シリーズ決定版。
環境に関する内外の主要な統計データをまとめたもの。地球環境、国内環境、環境保全への書く分野の行動、基礎データの4章で構成されている。巻末にはドイツの様々な環境問題に関する動向をレポートした「ドイツ環境事情」が付く。
温暖化で何が起こるのか。プランクトン、昆虫から人間まで気鋭の研究者たちが、フィールドの最前線から報告する。
地球環境保全はアジアから!国際共同研究によるNGO版白書。
より有効な火山災害対策をめざして。火山とともに生きるにはどうすればよいか?噴火予知・火山防災のための基本書。