本シリーズでは、日本で植物の種多様性の研究に携わって、世界に伍した成果をあげつつある活動的な研究者が、自分自身の研究成果を軸に、当該領域の研究の現状のとりまとめと将来の展望を整理する総説をもので、それらを集成することをめざした。本巻では植物の種多様性の現在における地球規模の広がりを、植物相の研究を軸にまとめている。
本書は、大学に籍を置きそれぞれ世代を異にする研究者、若手学究に、民間企業の中堅を加えた14の論文から成る。テーマは統一せず自由論題、新たな時代の経済秩序を模索するかに見える現代の混迷する経済社会に思いを馳せた論文集である。
植物を対象とした多様性研究を現時点で総括し、全体像を概観するシリーズ。第3巻では地球上における多様な生物の生きざまを、種を軸に、いろいろなレベルの生き物を対象として解析する課題をまとめ、それらを集成している。
経済活動の血液「お金」を扱う金融機関の仕組みと役割を日米比較の視点から解説。
極限環境微生物に関する研究は急速に進展しているものの、まだまだわれわれが知らない極限環境微生物も無数に存在している。本書では、これまでに知られている極限環境微生物に関する知見について、基礎と応用の両面から解説した。
本書は、主要各国における人事労務管理制度の実態を明らかにし、その国における企業の労務管理を具体的なデータをもとに検討・分析する。各国の主要企業において、ジャパナイゼーションはいったい、どのような点が評価され、機能しているのか?企業を取り巻く社会経済システムまでも含めて検証し、制度の共通点・相違点を析出、新たな動向を探求する。日本的労務管理の現状とこれからを把握するために最適の一書。
本書は、東京水産大学第25回公開講座「ここまで来た水産バイオテクノロジー・これからの水産ハイテクノロジー」の記録である。1988年夏、「水産のバイテク・ハイテク」と題して公開講座を行い、同名の単行本を刊行したが、それからちょうど10年を経た1998年に、再び水産における先端科学の足跡を総括し、新たな世紀へ向けての示唆を得る目的で上記テーマの講演会を開いた。
本書は既刊の『サイエンス・ミニマム10講』に、新たに「科学・技術と社会」「平衡と化学変化」「現代の宇宙像」「環境の科学」の4講を加え、全体の内容を見直し、バージョンアップさせたものである。文科系の学生にとって、最小限必要と思われる自然科学の基本的な知識・考え方について、数式はほとんど使わず、図・表を用いながら、自然科学になじみの薄い学生が十分理解できるようにやさしく解説する。やや発展的な内容については、適宜囲み記事の形で説明を加え、また本書を読む上で必要な数学的基礎、定数・単位表やインターネットの活用法は付録でまとめてある。物質・エネルギー・生命・環境・地球・宇宙など、今日的視点にたって、コンパクトにまとめたテキスト・参考書である。
変化の原動力、そしてディレンマ。福祉国家の三類型論を提起して世界的な注目と議論を巻き起こしたエスピン・アンデルセン教授のわが国初の翻訳。自説の理論的基礎を積極的に提示する1999年の最新作。
本書は、現代南アジアを研究対象として、最近の国際的な移民研究の動向に注意を払いつつ行ってきたインド系移民社会に関する共同研究の一成果であり、インド系、南アジア系移民の歴史と現状を包括的に示している。
次代を担う若い世代に、生物物理学の重要性と面白さをわかりやすく伝え、21世紀の生命科学の旗手になってもらいたいという願いを込めて企画。電子やプロトンの運動をもとに生体エネルギー変換の仕組みにせまる。
ヒトにはヒトの世界があり、ムシにはムシの宇宙がある。昆虫は人間にとって、いわばバルバロイでありエイリアンである。ヒトがムシの宇宙を旅することは、異界探検であり異次元交流であるといえるだろう。ムシたちはそこで、人間に何を語りかけようとしているのだろうか。
蝶の変態と超弦理論の美の対照のなかに自然の豊かな多様性を見据え、宇宙と生命の限りない可能性を探る。技術と社会の近未来を理論物理学者が大胆に透視。
日本の食卓に欠かせないノリ。その安定生産を支える基礎研究は、近年目覚ましく進化・多様化している。本書は最新のノリ研究を網羅し、21世紀を展望したものである。
本書では、中小企業の多様なネットワークを題材に、ネットワークとは何か、どのようなネットワークが求められているのか、またどのようにすればネットワークが有効性をもち得るのか、このような問題意識に取り組み、ネットワークの状況や役割、問題点とその解決の方向を検討した。ネットワークという視点から、新しい企業行動をみている。
芸術大学陶芸科の授業内容を1冊の本にしました。技術を学ぶのは上手につくるためというよりも、自分の感受性を磨くため。どういう表現をしたいのか。それにはどんな技法を使えばいいか。加飾材は、釉薬は、焼成方法は?土を捏ねながら考える。
本書は、途上国の経済構造・発展過程を理解するうえで国内の地域経済構造についての観察・分析が重要であることを再確認し、「地域経済要因」あるいは「空間経済要因」が陽表的に組み込まれた分析枠組み、いわゆる地域経済学的(空間経済学的)アプローチがもつ意義・意味を明らかにして、その適用可能性を展望している。
京都の夏を彩る祇園祭は、平安時代のはじめ、疫病退散を祈って始まった。神道、道教、仏教の入り交じる祇園信仰の本質を考察し、現代に生きる神道の多様性を論じる。
本書では生体膜という舞台に登場するドラマの役者たち、イオンポンプとトランスポーターたちの個性あふれる素顔を紹介し、自然という不可思議な演出家が振り付けるわくわくするようなドラマの展開を伝えていく。