毎年、九月末になると「白河庭園」で行われる、虫聞きの会。もう二十年近くも続いているという、そんな風流な催しに、僕が行く気になったのは、一にも二にもクドウさんのためだった。毎年家族で訪れているというクドウさんと偶然を装って会うはずだった。それなのに…。-殺されたのはクドウさんの従姉だった。事件は思いがけない方向に進んでいき無責任な噂があとを絶たない。僕は親友の島崎と真相究明にのりだした。大好きな彼女は僕が守る。
建築史上、サグラダ・ファミリア聖堂に匹敵する建物はおそらく存在しない。この大聖堂には古代の神話とキリスト教の驚異が溶け合った、夢のような叙情詩が刻み込まれているのである。
全国各地で活躍する作庭者が発見した郷土の石積を満載する石積作法集。石垣畦・城石垣・腰積その他各種掲載。
古今東西の偉人による約五千の名言のなかから厳選したものを収録。
イギリスの庭園思想をリードしたのは、「エデンの園」「アルカディア」という相異なる「夢の楽園」に対する憧れであり、「癒しの庭園」を創ろうと試みる中で、2つの庭園観は相克と融合を繰返した。やがて、近代化過程で「神の創った自然」から「人が管理する自然」へと自然観が変り、世界各地の植物がもたらされ、東洋庭園の影響も受け、庭園様式は大きく変貌を遂げた。本書は、英文学、本草誌、ガーデニングの本などを素材に、イギリス庭園史を追い、併せて、日本人の自然観、日本の庭園史との比較を随所で試みる。図版多数。
生きていく喜びを生み出すくらしの知恵袋。本書の中にはリハビリテーションの真髄が随所に潜んでいる。理屈ではなく、事実として紹介している。
非暴力抵抗運動の渦中に39歳の若さで凶弾に倒れたキング牧師の、公民権運動初期からベトナム反戦運動を経て文字通り暗殺前夜に至る、11編の歴史的な説教・講演を収録。同時代人による解題が各編に付され、キングの肉声が鮮やかに甦る。
20年前に死んだ恋人の夢に怯えていたN放送プロデューサが殺害された。犯行時響いた炸裂音は一つ、だが遺体には二つの弾痕。番組出演のためテレビ局にいた小鳥遊練無は、事件の核心に位置するアイドルの少女と行方不明に…。繊細な心の揺らぎと、瀬在丸紅子の論理的な推理が際立つ、Vシリーズ第4作。
前頭前野は、みなさんのおでこのすぐ後ろに位置しています。ひじょうに大きく、発達していて、「人が、ほかの動物とちがうのは、この大きな前頭前野を持っているからだ」とも、いわれています。本書では、生きている人間の脳の働きを画像にして調べる「ブレインイメージング研究」の最新成果をたくさんお見せしながら、脳の中で、もっとも大切な働きをする“前頭前野”のお話をしていきます。