声楽の勉強は、イタリア・バロック時代の歌から練習を始めるのが通例になっています。その際、パリゾッティが編曲・編集した“Arie Antiche Italiane”(1914年刊)が広く使用されています。収録した作品32曲は、主としてパリゾッティ版の中から、歌唱性に富んだものを選び、作曲者の年代順に配列してあります。一曲ごとに原詩・単語訳・詩の訳をつけ、作曲者や術語などの解説のページを設けました。
荒川、多摩川、相模川のかわらで見られる小石のみかけ、その表面をみがいたときのようす、その薄片を偏光顕微鏡で観察したときにみえた造岩鉱物について川別に解説したもの。写真多数。
純粋数学と応用数学が互いに影響しあって多様に進化した現代数学の基礎の一端を、身近な問題から最先端にいたるまでのトピックスを通じて平易に解説した“現代数学玉手箱”。
本書では、アメリカにおける学部課程レベルの経験を考察の対象とし、大学の構造や制度が学生の生活にどのように影響しているのか、という問題にとくに注意を注いだ。本書の目標は、現状をできるだけ綿密周到に明らかにし、何が長所でどこが問題の領域であるのかをつきとめ、どうしたら大学がもっと活用化し、学生によりよいサービスを提供できるのか、その方策を提案することである。
わずか11か月だが日本の近代化へのエポックをなす万延元年、遣米使節のサムライは咸臨丸で、サンフランシスコで何を体験し、記録したか。時に福沢諭吉27歳。綱淵謙錠氏も感動の史談。
絵画教育の現場での子供たちへのインタビューを通して、芸術の理解が人間形成に必須の過程であることを浮彫にする。ピアジェの認知発達理論やコールバーグの発達段階説を芸術鑑賞に応用し、モノローグからダイアローグへの架橋として美的教育を位置づける試み。
モーツァルトの本当の死因は何か。ベートーヴェンの難聴やシューマンの精神異常の原因は…。西洋音楽史を華やかに飾る大作曲家たちを襲った「病」とその「音楽」との関わりを、同時代人の証言や多くのエピソードあるいは最新の研究成果をふまえて明らかにする。
蘭学を通して西洋思想と新技術に触れた若者は、困難の中で地元医療への実践をはじめる。師は往復書簡という“生涯教育”でこれを支えた。人のいのちと真正面から取組む師弟の群像を描く。
中世ヨーロッパの二元論思想。異端カタリ派の基本教義書および関連文献の克明な解読・分析を通じて、善悪二原理がこの世において鎬を削る戦場としての人間、その創造と墜落をめぐる執拗な思考により、西欧思想史上最も豊かな無と悪の論理を展開した「根源的二元論」の構造と隠された意味を解き明かす。
本書は、「使えるものは使ってしまおう」「ともかく作っちゃおう」という実践リポートです。
恋愛詩から宗教詩まで、T.S.エリオットによって「思想を感覚的に把握する」と讃えられた希有な詩人の全詩業。
ミクロの世界→極限物質→生命の機構→コンピュータ→ソフトな数理…ひとつの物語が展開するように、科学と技術の融合した基礎工学研究の新しい姿を、オリジナルな成果と体験をもとに興味深く解説する。高校生や大学フレッシュマン、高校理科教育関係者、市民向けの、開かれた大学・生涯教育と結びついた先端研究への招待書。
本書はコックピット内で高度で的確な判断と行動を要請されるパイロット達の操縦技術以外の訓練プログラムCRM=クルー・リソース・マネジメントの全体をわかりやすくまとめたものである。