オーストリアの作家ローベルト・ムージル(1880-1942)の19歳(?)から死の前年61歳までの日記。しかしこの日記は、たとえばトーマス・マンやシュニツラーのように公表を予期して書かれた「私生活」の記録ではなく、ムージルがあくまで自分のための覚書として書いたいわば「私思考」の記録である。
抑うつ・対人不安・妄想の「芽」は、私たちすべての心の中にある。自分のこころを見つめることから、心理的不適応のメカニズムや予防法の理論を理解していこう。心理テストに答えながら学べる、親しみやすい入門テキスト。
本書は、著者が阪神・淡路大震災の被災地で過ごした五年間を振り返りながら、実践としてのボランティア研究を紹介したものである。
ホモソーシャルな文学。シェイクスピアからディケンズにいたる代表的テクストを読み解くことによって、近代における欲望のホモソーシャル/ヘテロセクシュアルな体制と、その背後に潜む「女性嫌悪」「同性愛恐怖」を掴み出し、ジェンダー研究に新生面を拓いた画期的著作。
本書は、糖尿病と診断され、これから治療を始めるという方とそのご家族、あるいは健診などで糖尿病の疑いを指摘された、血糖値が気になっている、といった方々のために、糖尿病とはどのような病気か、どのように治療を行っていくのかを、わかりやすく解説したものです。
本書では、高齢期をいかに自立して生きるかという課題の中で、葬送への準備を高齢期最後の生活課題として位置づけ、高齢期における主体的な葬送準備の方法としてのいわゆる葬送の「生前契約」に着目し、アメリカおよびわが国におけるその成立過程と現状をとらえ、将来の方向性を検討することによって、高齢期の生活課題を解決する選択肢として葬送の「生前契約」が果たす役割を述べるものである。
最大のラテン詩人が、英雄とローマ建国の物語を歌いながら、「歴史の運命」を示唆する壮大な叙事詩。
絵画をみる、読む、楽しむ。18世紀までの絵画をジャンル別ー神話画、宗教画、肖像画等ーに取り上げ、実践的に解読。異なる文化から生まれた西洋絵画をみるコツを伝授する。モノクロ図版175点、カラー口絵12点収録。
本書は日本人のために編纂されたスロヴェニア語の文法入門書である。まず、基本編。30課にわたってスロヴェニア語の文字と発音、基本文法が学べるようになっている。文法補遺は、不規則変化をする語や語尾のヴァリエーション、そして格の用法や接続詞・接続表現の用法など、基本文法をさらに補足し充実させるような情報を提示した。スロヴェニア語概説では、この言語の方言と語史を簡略に述べた。
仏教文化と共に大陸から伝来し、1400年にわたって日本の建築を飾ってきた瓦をめぐって、発掘資料や現存資料をもとに、その製造技術、形態、文様などの変遷をたどる。瓦を通じて政治、経済、社会の動向を読みとり、その効用と美をさぐる。