西洋の社会や文化は、21世紀の今日においても、古代ギリシアに始まる長い西洋史の歩みを踏まえねば理解できない。本書は、21世紀の世界を担う若者が西洋世界を深く理解するために、必要な西洋古代史と中世史に関する知識を提供する大学教育に最適な歴史教材である。日本の西洋史学界の中核を担う世代の執筆陣が、最新の研究成果を踏まえて西洋の古代と中世の歴史を平易に解説する。また、授業の教材として用いる教員や学生が討論のためのトピックとして、そして西洋史を専門的に学ぶ人のために専門研究への導入として役立つ「歴史への扉」のコラムも設けられている。西洋古代史と中世史の研究の歩みと意義を記した「総説」や豊かな「参考文献」も備え、西洋史教科書として望みうる最高の機能を有した一冊である。
真理とは何か、その基準とは、その証明とはー。懐疑主義の論敵の議論も含めて、哲学の精髄を一冊に凝縮。本邦初訳。
既存の思想・神学体系と決別し、生の基本感情ー悲しみ、嘆き、怒り、呪詛ーの率直な表出によって歴史と文明に対峙した孤高の思想家の知られざる内面の記録。15年間にわたる膨大な未発表ノートから成る本書は、「形而上の流謫者」としてのシオランが赤裸な感情を吐露した貴重な原典である。
本書は、個人の自律性に依拠しつつ、なおかつ社会の統治はいかにして可能かをめぐって、社会契約というフィクションに代わる実質的なシステムを作ろうとしたジェレミー・ベンサム(Jeremy Bentham,1748-1832)の立法論・社会統治論と、その根幹に位置していたとも言うべき教育論とを検討する。
英語の「一言語独裁」により、非英語話者は「不平等」と「言語権の侵害」を被っているという観点を提供し、「コミュニケーションの平等」を実現するために、「ことばの平等」を確立することが必要であることを主張する。
細かく、ていねいに描かれたイラストにより、見るたびに新しい発見があります。市町村、県、地方とさまざまなスケール(縮尺)の地図が登場します。スケールの違いを知ることにより、地図を見る能力がアップします。ピーピたちと日本の各地を旅しながら、日本の多種多様な環境を楽しく学べます。保護者の方のために、各ページごとに解説が付いています。さらに、巻末には建物や名所などのイラストの名称が掲載されています。地図・地理は楽しい。幼児教育と地理の専門家によって編集された日本地図と地理の絵本。
明治最大のベストセラーとして日本産業化の国民的教科書となった『西国立志編』の巨大な影響を、翻訳者中村正直を軸に跡づけ、イタリア・中国などとの比較を通して、思想が文化の境を越えて運動する姿を立体的に描きだす。
この本では、高校で学んだベクトルや複素数の概念を復習することによって、高校から大学への移行がスムーズに行えるよう配慮したが、その部分については学生の理解度を考慮して適切に省略することもできる。平面と違って、空間における直線や平面の幾何については慣れていない学生が多いと思われるので、数量的に理解ができるような題材に限定した。また、入学時の学生が線形代数学の考え方に徐々に慣れていけるように、やさしく理解できる内容からはじめるとともに、多くの例題やその演習問題を用意した。
カラー地図と図版で蘇る迫力ある歴史のリアリティ。古代国家の興亡、中世王朝の栄華、現代史の衝撃の事件が、ダイナミックに再現。朝鮮半島を舞台にした韓国史の一大絵巻。
アメリカの外交と安全保障戦略(大戦略“Grand Strategy”)に対して奇襲がもたらした衝撃とその帰結。
映画を思考することによって時間や運動をめぐる哲学の新たな概念を創出する。ドゥルーズの思想が多様に注入され再編成された結晶を示す。