古い年齢の恒星の情報は、銀河形成史を読み解く記録となる。銀河を形作る恒星をひとつひとつ調べ、銀河の成り立ちを探る。
重力波ーアインシュタインが100年前に存在を予言していたそれが、ついに検出され、一般相対性理論に裏づけを与えた(2017年ノーベル物理学賞)。この大発見に至るまでには、何十年にもわたる冒険的な研究と、巨大科学プロジェクトをおびやかした多くの諍いもあった。天文学専門の科学ライターである著者は、世界を飛び回って取材し、「重力波天文学」黎明期の国際的努力とその科学的内容をわかりやすく魅力的に語る。LIGO、日本のKAGRA、南極のBICEP…世界中の観測機器の写真も見ごたえ十分。
天測の基礎知識、天測暦・六分儀の使い方、実際の測位の流れから天測計算の方法まで、天文航法の全般をわかりやすく解説しています。天測で位置を求める計算過程を丁寧に解説していますので、海技試験を受験される方の参考書としても最適の1冊です。英国・米国版天測暦「The Nautical Almanac」を使った計算も、詳しく紹介しています。
科学への世間一般の期待が急激に高まった19世紀半ば、日進月歩の科学技術を平明に説く「科学普及活動家」が誕生した。その第一人者ルイ・フィギエは、写真技術の普及に努めて名声を勝ち得たあと、死後の世界を科学的に説明しようと試みる。正しい科学を伝えようとした彼は、なぜ非科学的な言説に魅了されたのか?科学の「正しさ」をめぐる言説に隠された欲望を炙り出す。
さまざまな天体現象を深く理解するために必要な基礎過程や基礎方程式を示す。力学・熱過程などの基礎理論から物質・流体まで。ヒッグス粒子・ニホニウム発見など最新の知見を加えた第2版。
自然科学の各分野で業績を挙げた科学者は、どのような風土のもとに育ち、その土地土地に現在どのような痕跡をとどめているのであろうか。生家がまだ残っていたり、銅像や記念碑が立っていることがある。墓には業績を刻んだ墓碑が立てられていることもある。そうした科学者のゆかりの地を実際に散策すると、その科学者を身近に感じることができ、科学そのものの理解を深めることができる。このことは言い換えると、科学が生まれてきた背景を知るということでもある。科学もまた人間が創造した知的文化のひとつであり、文学や芸術などと同様に科学の文化を楽しむことができる。そんな思いから、その土地の科学者ゆかりの地をぶらり散歩することが、いつのころからか趣味になってしまった。本書は、そのおりおりに綴った紀行文である。収めた写真の多くは、著者が現地で撮ったものである。記念碑などに刻まれた碑文も囲みの形で採録し、その科学者の業績なども簡単に書き記した。