20世紀は「科学革命の世紀」と呼ぶにふさわしく自然科学が急速に発展した。とりわけ「顕微鏡」による物理学の発見、「望遠鏡」による宇宙への進出は目ざましい。本書は物理学と天文学を主な素材に、ノーベル賞など豊富なエピソードを交えながら、巨大科学の発展のダイナミックス、社会制度としての性格を追求し、現代科学の成果と欠陥を明らかにする試みである。
たのしい天文学の世界へのやさしくておもしろい道案内。
17世紀ヨーロッパに始まる「科学革命」が日本に波及したのは、ようやく18世紀後半のことである。この西欧近代の科学的認識をいち早く受け入れたのが天文学者たちであった。6世紀以来中国天文学の圧倒的影響下にあった日本が近代天文学というこの全く異質の認識体系をどう受けとめたかを、文化受容の一典型として論究する。
本書の公刊は1632年。今日でこそ地動説は不動の真理として認められているが、ガリレイの生きた時代にあってはコペルニクス体系を支持することは容易なことでなく、この本を書いたためガリレイは異端審問にかけられた。しかし、地球の運動の証明に捧げられた本書は、新しい科学の方法論を確立した科学史上の古典として遺された。
温暖化のなかの冷夏、相次ぐ台風、長雨と干ばつの併存。気象の異常は続く。原因は温室効果か、エル・ニーニョか、火山爆発か。60年代、世界に先駆けて異常気象を指摘した著者は、80〜90年代を数万年に一度の超異常気象の頻発期と捉え、太陽活動の変化にその原因を求める。一方、オゾンホール拡大など人間活動の増大による環境悪化が進行、対策は足踏み状態にある。地球環境は今後どう変動するのか。気象学の第一人者による臨床的診断。
誰が伊能図をつくったか?江戸期最大のプロジェクトの知られざる真相を浮き彫りにする。
ハッブル宇宙望遠鏡やボイジャー探査機などによる最新画像を収録!天体の神秘と星の科学を楽しむ入門書の決定版。
はるか昔、人々は天体に神の姿を見出し、占星術に明日の導きを求めた。そして宇宙に惹かれてやまぬ心を歌に刻んだ。そこには想像を超える壮大で豊かな世界が広がっている。万葉秀歌、おもろから江戸俳諧、現代詩まで、さらにはインド、ギリシャ、中国へ-時空を超え、八重の歌垣にひそむもう一つの宇宙へと分け入ってゆこう。世界最大級望遠鏡「すばる」の建設を手がけた天文学者が、歌びとたちの心に映じた宇宙を探求する。
研究のかたわら、手当たり次第に本を読んできた“文系”天文学者が、古今東西の文学作品をひもときながら、ユーモアあふれた語り口で身近な科学の話題を紹介する。漱石の「猫」と慣性の法則、天文好きのシェークスピアが作品に込めた皮肉、予知夢と月の万有引力の関係、定家「明月記」の天変事象の記録、「木枯し紋次郎」と「もんじゅ」の事故との関連…などなど、楽しく役に立つ科学エッセイ。
日ごと、星はめぐり、月は満ち欠けをくり返します。天文学は、空を眺めてその変化を季節の移り変わりと結びつけることから始まり、私たちの生活と密接にかかわりあいながら発展してきました。本書では、天文学のむずかしい話は横に置き、その周辺の身近な話題を取り上げ、やさしくていねいに解説します。星座たちは日ごと月ごとどのように変化していくのか、月がどれほどわれわれの生活とかかわってきたか、暦はどのように成り立って、時や季節を表してきたのか、…などなど、わかりやすく楽しい話題が満載です。
数々のSF映画を題材に、宇宙開発や太陽系の惑星の話からブラックホール、銀河文明の話題まで、宇宙・天文の愉しみ方のコツを教えます。
中国語訳『電車男』から『三国志』とUFOの関係まで、中国4千年の歴史が生んだオタク的素材をオタク的にとりあげて語る中国学の入門講義。
満天の星が輝く星藤町で、幼い日に約束を交わした少年少女。そのひとり・月舘陽は、十数年の時を経るうちに、相手の少女・星川瑠歌の存在を記憶の彼方へ追いやってしまっていた。そのことで、幼少期以来に再会した瑠歌にキツくあたられてしまうが、もともと仲の良かったふたりは陽の謝罪をきっかけにしてかつてのようにベタベタといちゃつきあう関係になる。巨乳の級友に不可抗力で抱きついた陽に対しやきもちを焼いた瑠歌は、言葉でなじりながら彼の肉竿をしごき上げる。クリスマスイブにはふたりきりの教会で、修道衣に身を包む少女を粘液まみれにさせて両穴で交わる陽。いがみあったり仲直りしたり。星降る聖夜に心を結ぶ、ハートフルエピソード満載の小説が登場。