誕生から現在にいたる歴史と山にいどむ人間の姿を科学の目でとらえ、また、日本の山々の魅力を存分に、山を愛する人々に贈る。
明治39年3月25日、米国の富豪ヘンリー・ジフの来日を機に中国の古美術に詳しい一人の老漢学者が失踪した。黒岩涙香の命によりシフの来日目的をさぐる「万朝報」の記者・天童晋介の前に陸軍参謀本部の影が…。シフと接触を図ろうとする功刀参謀本部少佐。そして参謀本部の裏文庫の地下に秘匿されている中国の古美術品の数々…。虹家コレクションとよばれるこの古美術品をめぐって次々におこる殺人事件。虹家コレクションとはいったい何か。その秘密とは…。中国の古美術の謎に挑む気鋭の長篇歴史ミステリー。
ルネサンスの続く間、史上でもまれなる瞬間だが、科学と倫理学とが単一の哲学体系たるピュタゴラスの「神聖哲学」へと組み込まれていった。科学はより高度の目的に従属させられたとはいえ、人生にあって欠くべからざる第一歩だった。この理由から、ピュタゴラス派の教義は非常に強くルネサンス人に訴えた。それは、人間は完全になる可能性があるという考えを弱めることなく、自然学の研究を力説した。あらゆる二元論の彼岸を目指す「全体知」の源泉たる最古の思想伝統=ピタゴラス主義の歴史と、とりわけルネサンスにおけるその再興および詩学への影響を巨細に論じる無比の大作。
1967年、東京六本木に近い雑居ビルの屋上から、一人の男が飛び降り自殺した。東都新聞文化部長の月田春之。しかしその部下の真木光雄には、それが自殺とはとても思えない。月田が死の直前、ゾルゲ関係史料を読み漁っていたのを知った真木は、和歌山県のアメリカ村に向かった。予想もしない事実が待ちうけているとも知らずに。第5回サントリーミステリー大賞、読者賞ダブル受賞。
「心」と「からだ」の転換期を元気にこえて、自分のための“第二の人生”をスタートしよう。さあ、まだ40代、お楽しみはこれからだ。
吉原から石油が出る、殺人、さあ大変。八丁堀出身元与力が明治新政府・警視庁ポリスを向うにまわしての痛快探偵譚。
レーニンの率いるボルシェビキが政権を奪取し、内戦状態にあるロシア。志摩中尉率いる救出隊は、皇帝一家が幽閉されているトボリスクにようやく辿りつく。同じ頃、怪僧ラスプーチンが秘匿したというロマノフ王朝の厖大な財宝を狙う元秘密警察のイワノフも、手がかりを追って同地へ。皇帝救出は成るか。秘宝は誰の手に。皇女マリーヤと志摩中尉のロマンスと必死の脱出行。多彩な人物が描き出す波瀾万丈の歴史冒険ロマン。
女犯の罪で捕まった松泉院住職・竜照の隠し金の顛末を描く表題作をはじめ、「明治糞尿譚」「家康の泣き所」「二頭立浪の旗風」など六篇を収録する時代ミステリーの秀作集。
「現代人に今求められているものは古典教養である」。涙ぐましい決意のもと、能楽、漢文、薬膳料理、はてはバレエからシェークスピアまで、古今東西の「古典」に、無謀、かつ果敢に立ち向かった冷汗と爆笑の挑戦記。
本書は初学者のための気象学の教養普及書である。
神はサイコロ遊びをするか?現代科学が抱える難問の核心にあるカオスの正体に迫る。
いちからはじめる英作文。学校では教えない英単語の並べかた。単語が読めない、つづりがわからない、それでも英語の文章が書ける。