現実と理論のギャップに悩む人たちに気鋭の経済学者が送る経済学教科書の決定版!
本書『ミクロ経済学』は、『入門|経済学』の続編です。基本的なスタイル、ねらい、難易度などについては、すべて前著の『入門|経済学』と同じであるように配慮しました。したがって、はじめて経済学を学ぶ読者も無理なく読めるように、入門書としてまとめられています。
銀行経営の将来を情報・組織論から解明。
従来、標準的なミクロ・エコノミックスの守備範囲は、完全競争市場を想定したうえで、効用を最大化する消費者行動と利潤を最大化する生産者行動の分析から得られる需要・供給曲線の導出にはじまり、需給均衡分析と安定性にかかわる諸仮説の検討で終わるという体裁をとっていた。そのさい、たとえば、競争市場の需給均衡がもたらす生産要素ないしは消費の資源配分効率性分析は、より高度な分析領域に属するものとみなされていた。ところが、経済学においても、最初は高度とおもわれた内容が、ごく簡単な叙述によっても、その本質を示しうることが確認されるようになってきており、テキストの標準は一変しつつある。同様なことが、不完全競争市場分析についてもいえる。現在では、個別の研究テーマの分析深度の追求とともに、他の分析領域との関連性を重視する必要性が感じられている。このような方向性のなかで、本書には、最近の研究成果が取り入れられている。この他、不完全競争市場分析においては、情報偏在性のもたらす影響をめぐる研究が着実な学問成果をもたらしている。たとえば保険市場における逆選抜現象の発生可能性と、その後に展開されるであろうモラル・ハザードの問題、また、一物多価が起こりうる背景などが理論的かつ整合的に解明されつつある。本書には、これらの研究成果をとりいれており、それが一つの特徴となっている。そのような最近の学問上の諸成果を、従来型のミクロ・エコノミックスにうまく統合させることが本書の主要な目的である。
本書は、外資導入政策と日本企業のアジア地域への直接投資によって急速に経済発展しているアジア地域においてどのような国際分業関係が形成されつつあるのか、とりわけ、中小企業の競争と共生関係がどのように形成されつつあるのか解明することを目的としたものである。多国籍企業による植民地主義的な支配従属関係ではなく、経営的に自立した中小企業を主体とした内発的で相互互恵の国際分業関係の形成の可能性について、日本の中小企業の海外直接投資と各国の中小企業の対応を中心に実証的に分析しようとするものである。
本書は、経済学の理論をやさしく解説した第1編と、できるだけ最近の経済問題を例にとって、基礎理論がどのように応用されるかを説明した第2編からなる。序章では経済学の対象や目的、とくに経済学的な考え方を説明。第1編は6つの章からなり、前半の3つの章はミクロ経済学、後半の3つの章はマクロ経済学から構成。第2編では、日本経済が直面する問題を取り上げて、第1編の基礎理論がどのように応用されるのかを示している。
使いやすい4部構成。初めて経済学を学ぶ人、多忙な社会人は、第1部と第3部を読んで基本を理解。数式による説明を極力避け、最新のトピックはコラムで解説。理解度を測る演習問題を充実し、解答も考え方をていねいに説明。コンパクトにまとめた基本用語解説を掲載。経済学入門の決定版。
工場法制定、選挙法改正、新救貧法制定など、一連のブルジョア的改革に彩られた19世紀前半のイギリスで戦われたマルサス人口論争。その中にあって、リカードウ派社会主義に抵抗しつつ、貧民の被救済権の確立を唱え、「市場の言葉」と「権利の言葉」をもって論争に挑んだ「忘れられた経済学者」たちの資本主義像に迫る。
本書は4つの部から構成されており、第1部は、経済学におけるいわば総論的な部分、第2部は、モノ(生産物:財・サービス・情報)の価格が市場でどのように決定されるのかを研究分野とするミクロ経済学を扱う。そして第3部は、一国全体の産出量あるいは国民所得水準がどのように決定されるのかを分析するマクロ経済学の分野を扱い、第4部は外国との経済取引を研究対象とする国際経済学の分野を扱っている。
グラン・パレから盗まれ、無残に焼かれたスーラのデッサン、フランス各地のシャトー(城館)を荒らす泥棒たち、西アフリカ、ペルー、アフガニスタンの貴重な文化財の盗掘と破壊、美を奪う者、金づるとしか見ない者、密輸・隠匿する者など美術品市場を汚染するさまざまな犯罪を世界各地の現場に追った、フランス「ル・モンド」紙の敏腕記者による、渾身の告発レポート。
ミクロ経済学学習に最低限必要な事項を網羅。数式を使わず具体事例を用いた解説で抜群にわかりやすい。カラー刷の本文・図版により読みやすさもグレードアップ。充実した章末演習問題および解答・解説。
組織変革に立ちはだかる壁を越え、問題を成長のバネに変える実践手法を紹介する。
日本企業における失敗の本質や再生への道筋を歴史的・実証的に分析し、新しいパラダイムを探究する、待望の意欲作。共通のフレームワークに基づきつつ、第1次大戦後から現代までの代表的な事例を解明する。