あの頃、僕らはいつだって、目の前の何かに夢中になって、彼方の誰かに恋をしていた。宇宙飛行士を目指す兄の背中を、一途に追いかけていた幼い日々。たったひとりの親友以外には友達もいない学校生活で、不意に胸に焼きついた女の子の横顔ー。まっすぐでイノセントな少年少女たちの一瞬を切り取った、心あたたまる青春小説集。巻末に可愛い絵本も収録の、中村航・初の文庫オリジナル作品。
武士道の光り輝く最高の支柱である「義」、人の上に立つための「仁」、試練に耐えるための「名誉」-本書は、強靱な精神力を生んだ武士道の本質を見事に解き明かしている。武士は何を学び、どう己を磨いたか、これを知ることはすべての現代人にとって重要である。英文で書かれ、欧米人に大反響を巻き起こした最高の名著を、奈良本辰也が、平易な文体で新訳。
一瞬のような一生。一生のような一瞬。『世界の中心で、愛をさけぶ』につながる3つの愛の物語。
刑務所から出所したばかりの大男、へら鹿(ムース)マロイは、八年前に別れた恋人ヴェルマを探しに黒人街の酒場にやってきた。しかし、そこで激情に駆られ殺人を犯してしまう。偶然、現場に居合わせた私立探偵フィリップ・マーロウは、行方をくらましたマロイと女を探して紫煙たちこめる夜の酒場をさまよう。狂おしいほど一途な愛を待ち受ける哀しい結末とは?読書界に旋風を巻き起こした『ロング・グッドバイ』につづき、チャンドラーの代表作『さらば愛しき女よ』を村上春樹が新訳した話題作。
塾講師の南部観一郎は、今日も好意を寄せる谷一恵の誘いを断り、ペンダンと共に自分たちの同類を探しに夜の街を彷徨った。ペンギン姿の似合うペンダンは口の減らない奴だが、頼りになる相棒でもある。その日、ふとした隙にペンダンを襲った黒い闇の男こそは、長い間探していた彼らの同類に違いなかった。そう、この世界の観測者南部は、延長体ペンダンと共に1500年以上生きる存在だったのだー。哀愁の量子ペンギンSF。
残業を半分にして2倍の成果を出せる41のルール。あなたのデスクとアタマのなかが驚くほどスッキリする。
会社員時代から経営者までの20年間、ビジネス界でいろいろな会社員を見てきた著者が、不幸になる会社員の共通点に気づいた。私たちがついつい陥りがちな常識の勘違いを解説するとともに、過去型の、管理され、つらさと引き換えの昇進・昇給といった幸せではなく、自由で、楽しく、幸せなライフスタイルで働く会社員への道を伝授する。
乾いている人、求めている人、愛している人、憎んでいる人、何も考えたくない人。彼らの日々にそっと加えられる一匹の猫。猫も、愛も、幸せも、閉じ込められない。短編の名手が紡ぐ魅惑の九編を収録。
「ひとごろし、がんばってください」-幼い字の手紙を読み終えると、男は温厚な夫婦を惨殺し、水に沈めた。残された「ひとごろし、がんばりました」というメッセージ。二ヶ月前の事件で負傷し、捜査二課を離れ、娘・美央からも引き離された雪平は、娘への思いに揺れながら、再び捜査へ…。
逃げるように、パリへ。祖父を見舞いに、岡山へ。こうして僕は旅に出たー旅がテーマのエッセイ15編に“旅する”掌編小説3編を加えた、著者初のエッセイ集。
1日15分の、体脂肪を燃やすダンベルエクササイズ。雑誌「主婦の友」誌上で、ダイエット特集でいろいろな方法を試しても、きちんとした結果がでるのは90%以上ダンベルエクササイズだった、という事実があります。動作はたったの12パターン。この12パターンさえ覚えてしまえば、毎日つづけることができます。1日15分をつづけて、体脂肪が燃えやすいからだをつくりましょう。
あのミリオンセラーがレシピになりました!体が見違えるように生まれ変わります。一家に一冊、体も心も健康になれる料理の本。
小学校の卒業式で起きた同級生の刺殺事件をきっかけに、団地から出られなくなった少年・渡会悟。彼はそこで一生を過ごす決意をする。だが月日が経ち、同級生は減り、最愛の恋人も彼の前を去ろうとしていた。限られた世界で生きようとした少年が、孤独と葛藤の中で伸びやかに成長する姿を描く、青春小説に革命を起こした鮮烈なるデビュー作。
嫌いな鯖を克服しようとがんばったり、走るのが苦手なのに駅伝大会に出場したり、生徒に結婚の心配をされたり、鍵をなくしてあたふたしたり…。“瀬尾先生”の奮闘する日常が綴られるほのぼのエッセイ。学校というルールの厳しい社会の中で、いろいろな生徒がそれぞれに頑張っている姿を見て、自らも発奮し成長しようとする瀬尾さん。それは彼女が描く小説世界につながっている。
実に、およそ7割が失敗するというシステム開発プロジェクト。その最悪の結末である「IT訴訟」の事例を参考に、トラブルの予防策と対処法が学べる1冊です。“IT訴訟専門弁護士・塔子”がトラブルを解説するストーリー!
偽善と欺瞞とエリート主義の「リベラル」は、どうぞ嫌いになってください!戦後70年。第一人者によるリベラル再定義の書。
あらゆるものを変化させたインターネット。しかし常時接続、無線接続、IoTでその姿は消失し、自由と可能性に満ちた「世界」は閉ざされつつあると著者は警告する。ネットに人生を捧げた著者は、今なぜ別れを告げるのか?やってくる未来の姿とは?これは、その「輪郭」を取り戻すための思想の旅。