お姥捨てるか裏山へ、裏じゃ蟹でも這って来る。雪の楢山へ欣然と死に赴く老母おりんを、孝行息子辰平は胸のはりさける思いで背板に乗せて捨てにゆく。残酷であってもそれは貧しい部落の掟なのだー因習に閉ざされた棄老伝説を、近代的な小説にまで昇華させた『楢山節考』。ほかに『月のアペニン山』『東京のプリンスたち』『白鳥の死』の3編を収める。
奈良・京都の寺はまさに仏像の宝庫。この本では、法隆寺、東大寺、東寺、平等院などの数々の古寺をめぐり、飛鳥時代から鎌倉時代におよぶ代表的な仏像の前に立ち、仏像の表情や意匠、技法などを、写真や図版でていねいに解説。時間をさかのぼり、昔に思いをはせながら仏像を見るたのしさを伝える。
不得手なベクトルもこれでわかった。電験・高圧の問題が簡単に解ける。正しいベクトルの描き方をやさしく図解。見開き2ページ単位の見やすい説明。多くの例題で応用力が身につく。
仏教を信仰し、全国に国分寺を、奈良に東大寺を建てた聖武天皇。その愛用の品は今も正倉院に残っています。わかりやすくておもしろい、マンガで学ぼう、英雄の生涯。
〈あなたもあずけてみませんか〉。こんなかんばんのおみせがありました。もぐらさんが、ちいさなたねをあずけたら、しばらくして、たねははないっぱいの、はちうえになりました。さて、ここはなんのおみせでしょう。
ソ連崩壊、ヨーロッパ統合、民族紛争、アメリカの翳り、そして我が日本の混迷…。激動の20世紀末を生きる人類が遭遇する、あらゆる場面に送られる古代ローマ人一千年のメッセージー。ローマ人は何故かくも壮大な世界帝国を築き、しかし滅びたのか。塩野七生の、情緒を排した独自の視点から展開される刺激あふれる物語。
日本人の郷愁をかきたてる昭和20〜30年代の懐かしき大和路の風景…、残された膨大なネガ・フィルムには、入江泰吉氏がぜひとも残したいと切望しながらも、今は失われてしまった、もう二度と目にすることのできない大和路が、写しとどめられていた。氏にしか撮れなかった奈良である。未公表写真も含め、大和路を撮り続けた写真家・入江泰吉氏の半世紀の軌跡をたどる。
武士道の光り輝く最高の支柱である「義」、人の上に立つための「仁」、試練に耐えるための「名誉」-本書は、強靱な精神力を生んだ武士道の本質を見事に解き明かしている。武士は何を学び、どう己を磨いたか、これを知ることはすべての現代人にとって重要である。英文で書かれ、欧米人に大反響を巻き起こした最高の名著を、奈良本辰也が、平易な文体で新訳。
海の下の、奥の奥で眠っている神の夢。大地をうごめき、すべてを食い尽くす不快なブガン。アステカの怪しげな薬草に酔って義経がみる昔日の幻。満月の夜にとらえた人魚を食べてしまった男たちのゆくえー。天地の創造、人類の誕生など語りつがれてきた物語が、いま奇抜な着想で生れかわる。あなたを空想の小宇宙へ誘う、幻想的で奇妙な味わいの52編のワンダーランド。
本書は「なぜ」を解きつつ日本民族の始源にまで遡る。
まるで「さよなら」をするために恋をするような…ちょっとせつなくて、心に痛い五つのラブ・ストーリー。-約束の時間から一時間。彼はきっと来ない、来るわけがない。恋はいつしか壊れていくものー終わった恋にエンド・マークを打つために勇気をふるって、一歩を踏みだした女の子たち。そして、それは新しい恋の始まり…五つの恋が壊れていくありさまを描く恋愛小説集。
天台の秘法『三大財運天祈願法』を伝授。財運を高めことで、不況を乗り越え人生を好転させる法。地震やテロ事件から身を守る法をくわしく解説。