女声によるシューベルトで現在このアメリングの録音に勝る歌唱を見出すのは難しい。透明な美声で綴られる優美な詩的世界の魅力には誰も抗しきれないだろう。卓越した表現力と声楽的な完璧さが奇跡的に結合した記録として普遍的価値を有するアルバム。
これはお徳だ。サントラと劇場版ドラマ編2枚組に設定資料集とアフレコ台本も付いてくる。BGM「ねこふんじゃった」からベートーヴェンまで名曲が散らばり、主題歌の中にはオペラの名曲(カルメン、フィガロの結婚)が隠れている。
バレンボイムは88年以来バイロイト音楽祭で「指環」の指揮をとっており、この「神々の黄昏」が91,92年の上演による全曲録音の完結編となる。“ワーグナー指揮者”としてのバレンボイムの最近の充実ぶりを伝える、幅と深さをもった演奏である。
故・松田優作が、76〜81年にかけて主演した東映の映画3作品のサウンドトラックが初めてアルバム化された。基本的にインストゥルメンタル中心ではあるが、『ヨコハマBJブルース』では、松田優作自身の歌も聴かれる。思いがけず高めの声だがシブイ。
生涯に1,000曲以上もの作品を残したヴィラ=ロボスは、子供向けのピアノ曲も数多く作曲した。どれもシンプルだが、ラテン的な魅力がキラリと光る素敵な小品だ。ヴィラ=ロボスを得意とする宮崎幸夫は、子供たちの模範となるていねいな演奏を心掛けている。