西洋における啓蒙主義は、基本的に科学的合理性への信頼を下敷きにしていたものの、同時に、理性に対する過度の信頼によって生じる人間性の軽視を問題視していた。啓蒙の光と影、理性と感情の問題を明らかにしつつ、「光」としての啓蒙運動が、人間性の復活という目標をもっていたこと、そしてそれがアメリカ、さらに東洋へと伝わって感情論を軸にした人間論に強い共鳴現象を起こしたことを、主に一八世紀を舞台とする東西の思想の具体例とその交流の歴史から浮き彫りにする。
天ヶ瀬まなつ。同じ学校の一年生で、灯火のクラスメイトでもある。読モとしても有名な、天真爛漫な正統派美少女。そして「うちの高校で彼女にしたい後輩No.1」でもある。そんな学校の人気者である彼女と、学校の不人気者である僕は恋人同士というわけだ。つくづく幸せ者だな。「いおりん先輩!今日も私と楽しい思い出作りましょう!」つまり僕だけが知っている。いつも明るく振る舞う彼女がふとした瞬間に見せる儚げな表情や、少し油断してぼーっとしている瞬間を。望まれる「美少女」を演じているが故に、僕にしか見せない素の彼女の魅力を。けれどー今の僕は、何か大事なことを忘れてないだろうか?
高校3年の夏、俺はあやせの告白を受け容れ、恋人同士になった。「…桐乃には、内緒ですよ?」初めてのデート。そして、初めてのキス。新しい関係に戸惑いながらも、俺たちは残り少ない夏休みを二人で過ごすべく計画を立てる。「…わたしも…恋人と海とか…行きたいです」水着を選んで海水浴に行ったり、俺たちの関係を知った加奈子が、高坂家に襲来したり。様々なトラブルがありつつも、俺たちは毎日のように逢瀬を重ね、絆を深めていくのだった。そして、ついに桐乃が、俺たちの関係を知ることになりー。新垣あやせifルート、堂々完結!!
“世界制覇を公約に掲げて生徒会長に当選した俺の妹が「生徒会長」を「カリフ」に改称した。俺の妹がカリフなわけがない!男性であることは、カリフ有資格者の10条件の一つだ!”超グローバルエリート親子が牛耳るカースト制高校を舞台に、カリフ制再興を唱える天馬愛紗とその双子の兄・垂葉、剣術の達人衣織、理事長の御曹司・無碍、萌え心くすぐる美少女メク、謎の米国エージェント・ナオミなど、一筋縄ではいかないキャラクターたちが繰り広げる、夢と冒険の胸キュン学園ドラマ。はたしてカリフは東方の地・日本に現れるのか?『13歳からの世界征服』で悩める若者たちへのメッセージを発信した著者が、人類を領域国民国家の牢獄から解放するカリフ制の再興を説くべく書いた、前代未聞のカリフ・ライトノベル。天川まなるによる、イスラーム豆地識マンガも収録。
「花火の下、俺は黒猫に告白する」高校3年の6月。ゲーム研究会の部長から夏休みの取材合宿を提案された俺たち。最初は参加するつもりのなかった黒猫だが、父や妹からの後押しを受け参加を決める。合宿が始まると、俺は黒猫と一緒に、新幹線の中で赤城兄妹と歓談したり、フェリーの甲板で夕陽を眺めたり、露天風呂に入ったり、肝試しをしたり、花火をしたり。自然たっぷりの離島で、最高の夏休みを過ごす。そんな日々の中、俺たちは槇島悠と名乗る少女と出会う。占いやオカルトに精通する悠は、黒猫と意気投合し、島に伝わる“天女伝承”の取材に同行を申し出る。そこで俺たちは、不思議な体験をする。
裕福な商家の娘として生まれたアメリー。けれど継母と妹から虐げられ、さらには家まで乗っ取られて極貧生活を送っていた。そんな折、類稀なる魔法の才を持つ妹が国一番の魔法学校へ入学することとなる。すると妹は、なぜだか姉も一緒じゃないと嫌だと言い出し、なりゆきでアメリーまで魔法学校で学ぶことになってしまう。魔力も知識も全くないアメリーだけれど、入学後、とてつもない力に目覚めて…不思議な魔法都市で、新しい仲間と新しい人生はじめます!薄幸少女のハートフルファンタジー!!
生原小織。怪しげな露天商ナナさんの店でバイトをしている、正体不明・詳細不明・神出鬼没の後輩…のはずだった。そんな彼女が、病院で眠り続ける「思い出せない僕の親友」と同じ名前・顔をしているという。この不可思議な状況、「生原小織」は間違いなく“星の涙”を使っている、はずだ。「私のー生原小織の願いを否定してほしいんだ」僕は何もかもを忘れてしまっていた。「生原小織」の素顔、口調、性格、彼女と僕の関係。彼女が何を想い、何を願って“星の涙”に縋ってしまったのか。それら全てに、全ての感情に藍をしてきたのだ。そしてーそもそも対価を払ったのは誰だったのか、ということにも。
生まれながらにして圧倒的高レベルの剣士、ギデオン・ラグナソンは『勇者』の兄だ。いつの日か人類を救うであろう妹を守り抜く為、研鑽を重ねる日々を過ごしていた。そして、遂に災禍の日は訪れる。兄妹の故郷は魔王軍に強襲されるのだが、今や並ぶ者がいない程の騎士へと成長していたギデオンは村人達を鼓舞する為、妹ルーティが宿命の勇者であることを明かす。「俺達は『勇者』の軍だ!ならば、仇に向けるのは恐怖ではない。応報の怒りであるべきだ!」剣戟に舞う天才騎士と勇者の力に目覚めた少女の運命が今、静かに動き出すー。のちに人類希望の双翼と謳われる兄妹、“旅立ち”と“はじまり”の物語。
この少女は不言を金科玉条とし、「お話をかくひと」を夢見たー澁澤龍彦の最初の夫人であり、アナイス・ニンやルイス・キャロルのすぐれた紹介者であり、孤高の感性としなやかな知性の持ち主であった矢川澄子。その作品にさまざまな角度から光を当て、幼い日々、思い出の人々、高原暮らし、少女ー反少女論、文学論などのテーマで織り上げる。密やかに、けれども強く輝く珠玉のアンソロジー。
あの夏の日、俺は黒猫と恋人同士になった。合宿から帰還し、世話になった友人たちに交際の報告をする俺たち。そんなある日、黒猫から夏休みの過ごし方について提案を受ける。彼女が“運命の記述”と呼ぶそれを面白く感じた俺は、自分にも書かせてくれと申し出る。そこに沙織まで乗ってきてー“運命の記述”は周囲を巻き込み、その姿を、運命と共に変えていく。誰にも止められなかった世界で降臨する真なる聖天使神猫。黒猫の妹たちとの出会い。五更瑠璃の両親との出会い。桐乃の帰還と決意。かつてとは違う逢瀬。かつてとは違う贈り物。かつてとは違う未来の形。そして再び、運命の夜が訪れる。完全書き下ろし黒猫ifルート、完結!
母を亡くし、16年間虐げられてきた侯爵令嬢のミレルダ。国で唯一の聖女の判定を受けるも義妹にその地位を乗っ取られ、婚約者であった王太子も奪われてしまう。「婚約破棄?好きにすればいいじゃない。私も好きにするから」-本物の聖女であるミレルダは国に見切りをつけて出ていくことを決意!すると大国のイケメン王太子に保護され、聖女の力で次々と事件を解決する大活躍をして…!?