実践活動としての精神障害リハビリテーションには、さまざまな分野の多様な職種の参加が欠かせない。連携協働のチームを育てるには方法論と実践的工夫が必要であり、その技術を身につけるためには訓練や研修が不可欠である。本書は、精神障害リハビリテーションにおける、効果的なチームワークやプログラム開発に向けての研修方法や組織づくりの技術に焦点を当てたものである。
ぜったいあきらめない!あの時の苦しみも、その時の悲しみも、なんとかなった。あなたの周りは見えない応援団で満ちている。
歴史的経緯を踏まえた飯田線の沿線ガイドは実に興味深く、乗ってみたくなること請け合い。各路線の具体的な改良案は、やはり著者ならではのもの。中部国際空港アクセス線が開業したときなどの想定時刻表も一興である。
のちに街をおそった災難、用務員さんの事故、それに「ねずみ男」の最期を予言したときにさえ、クーツェの足音はしごく無表情だった。ぼくにしかきこえないかわいた声でクーツェはさまざまなことをぼくだけに告げた。淡々と麦をふみつづけながら。音楽家を目指した少年のビルドゥングスロマン。人生のでたらめな悲喜劇を、真実の音がつらぬく。物語作家いしいしんじ、驚嘆の大長編。
九州の小さな海岸の町。贅沢な施設と高度な医療で知られるサンビーチ病院。不妊夫婦に福音をもたらし患者たちに「神の手」と慕われる院長の産婦人科医、岸川卓也のもう一つの顔。男性の妊娠、人工子宮、胎児からの臓器移植…。生殖医療の無法地帯に君臨する医師の狂気の華がひらくとき。生命の尊厳と人間の未来を揺るがす書き下ろし長編小説。
はるか昔、南イングランドのサクソン人の王国。エルフギフトは、王と森のエルフの間に生まれ、癒しの力をもつ美しい若者。王が死のまぎわにエルフギフトを後継ぎに指名したために、怒った異母兄らに命をねらわれることになる。ともに暮らす人々を虐殺された彼を、美しい女戦士が母の国、異界へといざなった。異界で戦士として鍛えられたエルフギフトの前に剣をかざして立ちはだかったのは、瓜ふたつの容貌を持つ異母弟ウルフウィアードだった。人の世の未来を描きだすという“運命のつづれ織”は、彼らにどのような道を用意したのか…。ゲルマン神話の世界観の下に、愛と憎しみ、現世と異界、神々と人との相克が織りなす、血と鉄と土の香りがするファンタジー。
叫び石の戦いに勝利して王となったエルフギフト。しかし、傷ついた弟ウルフウィアードを助けることを選んだために、オーディン神の庇護を失うことになる。一方、異母兄アンウィンは他国の兵を借りて攻め寄せてくる。エルフギフトを「血染めのワシの刑」にし、王位を奪おうというのだ。ユルの祭りの夜、双子の神のように剣の舞を行うエルフギフトとウルフウィアードの頭上に、運命の剣は振り下ろされるーゲルマン神話の重厚な世界が鮮やかに蘇る、愛と憎しみのファンタジー完結編。
米、野菜、魚介、畜産物など北海道の自然で育まれた食材が優れた加工技術によって生まれ変わる。好評の北海道新聞日曜版連載を単行本化。
革命の母国フランスから「植民化なき植民地」として扱われてきたコルシカの人々の言語・文化・社会の形成と変容を明らかにするとともに、地域の視点から、国民国家、ヨーロッパ統合をとらえ直す。
日本の地域を支える地場産業の直面する難題と課題を究明し、困難な時代を切り拓き、将来へ向かう新戦略を提起する。全国の地場産業の中から9つのケースを取り上げ、その目指すところを明らかにする。