本書は、農薬の環境中での動態や非標的生物への影響について、現在までに解明されている事実を、偏らず、なるべく紹介することに心がけた。
生物学的精神医学の進展は、心の病気のとらえ方を大きく変えようとしている。生物学や精神科学の基礎を踏まえながら、精神疾患の解明と治療の可能性を探る待望の本。
本書は、モルヒネを中心とした医療用麻薬の適正使用について、医療関係者等の理解を深めるために昨年刊行され、これまで我が国において作成された医療用麻薬の使い方や管理に関するマニュアルや麻薬に関する通知、各種届出様式をまとめるとともに、Q&A形式で麻薬についての説明が加えられており、さらに今般最新の統計数字等を用いて新しいものとなりました。
法と国家の正当性を道徳的・批判的に判定するための理念〈政治的正義〉の構築を目指し、実証主義・アナーキズムを懐疑的に考察し、プラトン、アリストテレスからホッブス、カント、ロールズらを論考。その原理に基づき法と国家のラディカルな政治的正当化を企てる。ありうべき〈国家のかたち〉をも展望。
本書は、証券不公正取引の一つである相場操縦について、英米法と日本法を比較法的に考察することにより、わが国における証券相場操縦に関する問題点を浮き彫りにし、今後の相場操縦規制に関する立法論的かつ制度論的考察を試みようとするものである。
国際連合が採択した非軍事的制裁措置に関する決議を取り上げ、決議に対する国家による履行の分析、私人である企業に対して適用される際の法的効果を実証的に考察する。
わが国における日独関係史の研究は、日独防共協定や日独伊三国同盟の締結などに関しての優れた研究は多いが、外交史などに限られ日独両国の戦争指導や同盟作戦の問題点などに関する研究は殆どない。この空白を埋めるのが本書である。また、日独間だけでなく、日独両国の動きに対する米英ソ中などの動向-日米関係から日中、日ソ、日英関係など多国間関係を複眼的に分析した。さらに、第二次世界大戦への道程と、敗戦後の日本の現状をコミンテルンの視点で分析。コミンテルンを加味した歴史が新しい視点を提供するであろう。また、戦前の日本の対外政策は陸軍主導ではあったが、常に陸・海・外の三省が調整して国策を決めていた。時には松岡洋右や白鳥敏夫などに代表される革新官僚が大きな影響を与えた。これら革新官僚による戦後の外務省史観形成に対する責任の追求は隠蔽・改竄されている。タブー視されてきた外務省の戦争責任や東京裁判史観への責任をも明らかにした。
我が国初の法制化されたキャップ&トレード方式、東京都の「総量削減義務と排出量取引制度」のすべて。条例および施行規則の重要条項を逐条解説、具体的に則したQ&A、さらには京都議定書等の排出量規制を取り巻く諸外国の制度をわかりやすく解説。
本書は、政策立案者や企業経営者向けに、空前のシステミックな金融危機に対処するための政策手段と具体的な行動指針について大胆な提案を行っている。自由市場の持つ力や潜在力を認識しつつも、一定程度の規制当局による介入を要求する提案や、現行の金融規制を根本から覆すような政策提案も示した。
本書は昭和58年発行来、研究者・学生・養殖技術者その他から多くの読者を得た。その後、この方面の研究の進歩は目覚しく、未知の疾病が次々と発見され、また対策面でも大きな期待が持たれてきた。これらは学術的に重要なことはもとより、産業的にも看過できないものが多い。そこで今回、新たに確立された主要疾病の全てを網羅し、全ページに亘り新知見の挿入を試み、またクルマエビの疾病について新章を設け、約20%の増頁を図り改訂増補としたのが本書である。