聖書的善悪の発想を基本とする文化圏にない日本。それゆえ日本人は聖書を誤解している。その第一は、「聖書は一冊の本」という誤解。第二は、「宗教書」という誤解。第三は、「キリスト教の聖典」という誤解。この本はそうした誤解を解き、聖書読解に役立つよう旧約・新約聖書をわかりやすく要約し、解説している。名著『聖書の常識』を改題、マンガを加筆し、再編集した。
コロンブスが新大陸発見の航海から帰港した1493年、ヨーロッパは未知の病に襲われた。局部から全身に広がるじくじくした発疹。やがて視力が失われ、発狂して死にいたる…。15世紀末のヨーロッパに突如出現した「梅毒」は、コロンブスの一行がバハマ諸島の女たちと情熱的な夜を過ごして感染し、旧大陸に持ち帰ったとされる風土病と関連があるようだ…梅毒、ペスト、天然痘、黄熱、鉤虫症、マラリア、そして近年出現した新種の感染症が、国際的な人の流れに乗って伝播するダイナミズムを、物語性豊かに描いたメディカル・ノンフィクション。
「経営分析」とは、決算書をもとに現在の経営状態をチェックし、改善点を見つけて将来の経営戦略に役立てること。部や課をあずかる中間管理職には必須の知識だが、数字が苦手な人はどうしても敬遠しがち。そこで本書は、経営分析の基本中の基本を、ページをめくるごとに図表が出てくるビジュアル解説でやさしく指導。思わず自分で「経営分析」がしたくなる、わかりやすさ抜群の決定版入門書。
ジェンダーの視点による初の国際関係論。大国、男性中心の歪んだジェンダー関係の中で作り上げられてきた「国際関係論」を根本的に問いなおす。国際家族計画連盟(IPPF:国際非政府組織)と国際労働機関(ILO:政府間国際組織)の歴史を検証し、国際的なジェンダー関係の未来を呈示。
ペリー来航というヨーロッパ近代の外圧に対して、幕府の教学である儒学を理想主義的に読みかえることによって、アジアとヨーロッパの双方の政治的現実を批判しつつ、政策を立案・遂行し、思想的に対決しようとした唯一の政治家の生涯。
著者が語っていることは、いままで農政が推進してきた方向とは、全く違った立場からの発想に基づくものです。それは、なんのために農業を行ない、なぜわれわれは農民なのか、という視点からの問いかけだからです。農政の立場は、国家総体の農業生産を考える立場から発想しています。したがって農政の基本には、生産物の量的確保を第一とする国民のための食糧政策があり、その達成のために農民の存在が位置づけられています。しかし、農民は国家に隷属するものではありません。家族を養い、暮らしを全うするために経営を考え、働き、営農をするのが本来の姿であって、決して生産増大のみを目的としているわけではないのです。
タケミツトオルとはなんだったのだろうか?静謐で豊穣な音の響き、彫琢をへた思索と言葉、ジャンルを越えた共働の歓び、繊細で創造的な人びととの交流。「戦後」という時代と「前衛」という精神を最も美しく形象化したひとりの芸術家の多彩な姿と可能性を多角的に論じた初めての武満徹論集。
セキセイインコは、鳥類のオウム目インコ科に分類される。オウムとインコのよびかたはあいまいだ。一般に、羽の色が白や黒などで、頭にかんむり状の羽のあるものをオウムとよび、羽の色が赤、緑、黄色、青などカラフルなものをインコとよぶことが多い。たとえば、オカメインコはオウム科、ミヤマオウムやフクロウオウムはインコ科だ。本書では、セキセイインコという1種類について、くわしく紹介する。子どもからおとなまで。
スケジューリングとは古くて新しい問題、すなわち誰もがかかえている“時間の悩み”を解くための計画の手法です。現代人はつねに「時間がない」という口癖とともに生きています。産業界においても、組織全体でかかえる“時間の悩み”は深刻です。製品の開発や設計、そして製造や物流、販売において、仕事はいつも迫り来る時間との戦いです。未来という未知数の領域ではなにが飛び出すかわからず、過去の時間は二度と元には戻りません。いわばバックギアのきかない自動車で見知らぬ道を進むしかない、これがスケジューリングの悩みです。この悩みをうまく解く方法はあるでしょうか?実はあるのです。いくつかのキーとなる考え方を理解してスケジュールを立案すれば、誰でも時間をより効果的に使えるようになります。その中心となる概念は、「自由度」です。自由度の概念によってスケジューリング理論の全体系を見渡し、これまで経験的に行われていた手法の意味と応用範囲を理解することが本書の目的です。
さばく、おろすの基本から秘伝のコツまで、料理の裏ワザを追跡。料理初心者から、究極にこだわりたち人まで、誰もが楽しめる。
激動の100年日本人が遺したもの、置いてきたものは何ですか…?そして21世紀に伝えたいものとは…21世紀に向けて忘れられていく日本人再見聞。
心の闇に誰もが抱える喪失感、そこから生まれる希望の光。気鋭の写真家の新境地!静かに心に響く7つのフォトストーリー。
本書は、著者の台湾松下電器における二五年間の経験を記述したものである。本書は日本企業の海外子会社のすぐれたケースである。現在ではおそらく二万から三万の海外子会社があると思われる。ところが、海外子会社の経営のケース、とくに経営実態をくわしく記述したものは少ない。その点で、本書は貴重である。また、松下電器あるいは松下幸之助をテーマにした書物はすでに多く出版されている。ところが、松下電器の海外経営をとりあげた書物はまだないのではないだろうか。部分的にとりあげた書物や雑誌の記事、あるいは研究論文はあるかもしれないが、松下電器の海外経営をテーマにした書物としては、本書が最初のものと思われる。
数学における今世紀最大の成果のひとつといわれる「ポントリャーギンの最大値原理」のエッセンスを簡潔明瞭に説く。また巻末には晩年に学術雑誌に書かれた「小自伝」を収めた。
本書は、「言語」という人間の知性のホールマークともいえる認知領域において、その獲得/学習の起源とメカニズムを考えることにより、人間の知性とはいかなる性質のものなのか、また、人間の知性の起源は何なのか、どのような基盤の上に成り立っているものなのかという問題を問うものである。
「規制と自由と拡大」の間で揺れながら、米国の先物市場はどのような変貌を遂げてきたのか!商品先物取引委員会(CFTC)の創設以来の活動を通じて、デリヴァティヴなど最新の技術によって間断なく変化し続ける米国の商品先物市場の展開を描く。
忙しい現代人にとって、必要な情報だけをすぐに収集し、タメになることだけを知ることは最重要課題。でも実際はそう簡単にはいかない…。そんな現代人のニーズに応えるべく結成されたのが追跡班。簡単な0から9までの数字も、組みあわさることによって、いろんな情報が見えてくる。そして、数字を正確に読み取る力は、社会を生きぬく最大の武器となるだろう。そんな数字の奥深くまでを徹底的に追跡。楽しく読み進みながら、賢い頭をつくる一冊にした。