昭和天皇崩御、各国首脳の大挙来日、リクルート事件、消費税開始など、世は騒然として平成の幕は切って落とされた。平成の行く手は果たしてどうなるのか。大方の楽観論に対し、警戒論をとり、平成の時代がこれからどうなるのかの分析と予測をしたのが本書だ。
本書においてはヒューマン・ウェルフェア・エコノミックスを、主として石油危機克服と円高危機克服の過程で達成された経済的成果によって日本の経済社会は今まで経験したことのない成熟的段階に到達するとともに、多様な日本的特質を持ち、かつある程度の先進国病の症状も呈しつつある経済社会であると把握し、その体質を診断するものとして適用した。
本書は、銀行と証券会社の業際問題の検討の第1段階として、グラス=スティーガル法を中心とする米国の分離制度に関するさまざまな問題を、法律的な観点を中心として考察するものである。
EC市場統合により保険はどう変わるか。保険商品・保険料の自由化、保険ブローカー制度の促進、倒産補償基金制度の創設等を提案する、西ドイツ独占委員会のリポート。
図書寮叢刊は、書陵部蔵書群の内、歴史・国文その他の資料的価値の高いものを逐次翻刻出版するものである。本書は、『九条家歴世記録1』として、九条家本の内より14部18点を収めた。
あなたの「音楽的生活」への身近なガイドとなり、おまけに、なんとはなしに温かい気持ちにさせてくれるちょっと風変わりな「読む」音楽事典-。
攻撃性とは生まれた時から誰にも備わっているもので、それが子供の活力を高め、個性化を促し、自分の限界を定める能力を発達させる作用ももつのだ。しかし、その攻撃性の心的消化、現わし方が男女によって異なる。そして、それは正に教育、社会化のあり方によって起こるのだ…。このように説く著者は、現在の男女間の葛藤、さらには人間同士の間の諸問題をいかに解きほぐすかは、ひとえに女性の自立、歴史的に培われてきた男性賛美をやめ,男性よりも理性的で客観的な物の見方をこれまで以上に生かせるか否かにかかっていると、女性たちに呼びかける。
1827年(文政10年)に同時に刊行された、本草・博物学の名著。本書は本邦初の完全復刻である。『草木性譜』は代表的な草本45種を選び、天・地・人の3巻から成る。図はいずれも力作で、水谷豊文、大窪昌章などが描き、その資料的価値も高い。『有毒草木図説』は毒性のある植物122種を選び、前後2編・附録の2巻の構成である。有毒植物に関するまとまった図説としては本邦初のものと言える。繊細な線画を特色とし,植物の形態を正確に写している。
ちょっとしたかぜひきや原因不明の不調が、実は寄生虫病だった!グルメ・ブーム、サラダ・ブーム、有機農法の復活、輸入食品の増加で4種の寄生虫病が流行の兆し。ペット・ブームでこんな寄生虫病(人畜共通感染症)が要警戒に。海外旅行ブームの陰で、寄生虫病で苦しむ人が増加中。性風俗の変化で、性病指定の寄生虫病が蔓延か?いま知っておかなければならない27種の寄生虫病のすべてをわかりやすく解説。
フランス大革命に19年先立つ1770年、美しく愛らしいオーストリアの王女が、わずか14歳でフランス王太子に嫁いだ。待ち受ける運命の罠を知る筈もなく…。ヴェルサイユの薔薇と咲き誇り、奔放に王国に君臨したマリー・アントワネットをめぐる宮廷の陰謀、夫ルイ16世との秘話、数々のスキャンダル、真実の恋人フェルゼン伯の登場…。しかし王制打倒を叫ぶ革命の波は既にうち寄せていた。
1789年7月14日、蜂起した市民はバスチーユ監獄を解放、ヴェルサイユに向けて行進をはじめた。そして、それは栄華をきわめたマリー・アントワネットの没落の始まりだった。フェルゼン伯や友人の、必死の救出作戦もむなしく…。わずか38歳で断頭台に散った悲劇の王妃の波瀾の生涯を受惜こめて描きながら、フランス大革命の光と影の真相に迫る、歴史伝記文学の巨匠の世界的な代表傑作。