空襲、原爆体験、焼け跡暮らし、闇市、買出し、食糧難、住宅難、結婚難…同時代の人びとはみな、このような苦難の時代を生きてきた。プランゲ文庫の公開により可能になった地方誌・民衆誌の読み解きから、占領期の生活・世相の実態がいま、リアルに蘇る。
「昔は僕も新刊書の匂いが好きであったが、この頃は古本の匂いがずっと好きになった」。文章、本(古本)、旅、酒、そして人…。私小説作家・上林曉の魅力が伝わる題材に寄せて、全生涯にわたる名文を精選。愛書家の心に染み入る随筆業。
村田製作所、ファナック、キーエンスー高収益で知られる生産財メーカー、トップ3社の経営モデルと戦略、マネジメントの分析。さらには中堅・中小生産財メーカーにも研究対象を広げ、企業経営におけるDXの導入、人的資本の活用など価値創造におけるさまざまな局面を考察する。日本の製造業を根底から支える企業群、その経営モデルを緻密な分析で解き明かした画期的研究。
精神科の診療や研究に用いられる“評価尺度”の分類と信頼性・有効性がわかる!
新自由「主義」的政策の拡大と福祉国家の変容が進み、安定的な「国家」等の制度を前提とすることができない後期近代において、社会福祉・社会保障に対するこれまでの理論的分析はどこまで有効なのか。アンソニー・ギデンズの「再帰性」概念を参照軸に、再帰性が高まりライフ・ポリティクスへと関係性が変化する社会の状況を捉えるための理論枠組みを提示する。
明治以降の全国各地の経済・産業発展の主な担い手となったのは、商人や地主などの地域の民間人であった。渋沢栄一は彼らに着目し、交流を進め、各地域の振興に直接、間接を含めてかかわった。そして、銀行の業界団体や商業会議所を通じて人的ネットワークを構築するとともに、地域間連携と持続的成長を志向した。本巻では、北海道から九州まで各地での渋沢のかかわりの実相を明らかにする。
近世初期の特質や画期性とは何か。歴史事象の実証を通して、中世と近世の連続性を過度に強調する議論に反証し、近世初期の画期性を抽出する。
DSM-5「物質関連障害および嗜癖性障害群」の症例12例を提示。他に類をみない価値ある嗜癖精神医学の入門書。様々な物質の使用障害や嗜癖行動の概念や治療の進め方について、本書ほどわかりやすく、具体的に書かれたものはない。依存症・嗜癖領域の支援に対する苦手意識を払拭させるために!!
殷・周王権の一端を担っていたと推測されるにもかかわらず、倭人は、史実上ひそかに活躍しひそかに消えていったように見える。そこには、他民族と一線を画す彼らの、特別な立ち位置が関係していたー「日本」とはなにか、「日本人」とはなにか。壮大な問いを前に展開された革新的文明論が、ここに決着する!