2歳で原爆にあった禎子は、運動万能の元気な少女だった。しかし、白血病にたおれ、千羽づるにこめた願いもとどかず、12年間の短い生涯をとじた。級友たちは団結の会をつくり、禎子をみまい、はげましつづけた。そして禎子の死をむだにせず「原爆の子の像」をたてる運動を全国にひろげた。平和を願い、原爆のおそろしさを知る、涙と感動の物語。
満州崩壊の日、中銀マンたちは命を賭けて使命を貫いた!-戦火の中の現金輸送、紙幣や重要書類の焼却-職務を遂行し、2000キロに及ぶ奇跡の満州脱出を果たした著者が、「理想郷」を最後まで信じて生きた人々の姿をあますところなく描く!
これは精神療法によって、自己を捜し求める一人の子供の物語である。物語はディブスという名前の、実在の子供の体験をもとにして創られた。ディブスは希望の太陽と悲しみの雨にわが身をさらしつつ、成長し、天賦の才能をのばしていかねばならない、複雑な人生の過程をつぶさに体験していく。そしてしだいに、ためらいがちに、彼の世界を保障するものは彼の外部にはなく、彼がかくも熱心に捜し求めてきた安定の主軸は、じつは自己の奥底にあることを発見する。遊戯室で、家庭で、学校での体験を通じて、彼の人格は少しずつ、しかもやさしく、他の人びとの人生をも花開かせ、向上させていく。彼を知る特権を得た人びとの人生を。
馬のゴン太の背にゆられ、北海道から九州、鹿児島まで、ポックラ、ポックラ、112日間の珍道中記。恋あり、涙あり。おまけに、ぞっとする、恐怖の体験もあった…。大冒険ノンフィクションの傑作!